第百二十話 すっげえ楽しかったぞミラニ!
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ラニは鞘から剣を抜く。
闘悟とミラニの間にある距離が徐々に縮まっていく。
そして……
パシィッッッ!!!
その両手でミラニの剣を挟んだ。
つまりは真剣白刃取りだった。
剣に纏われた魔力と、闘悟の両手の魔力がうねりをあげて弾け飛ぶ。
闘悟の足元の舞台が破壊され、亀裂が走っていく。
二人はそのままの格好で視線を交わし合う。
「く……っ!?」
ミラニは力を込めて振り下ろそうとするが、ビクともしない。
闘悟も両手に力を込めて、これ以上剣が押し込まれないように防いでいる。
次第に互いの武器に込められた魔力が消失していく。
(くっ! も、もう魔力が……っ!)
ミラニの体は脱力感に支配されていく。
そして、その一瞬を感じた闘悟がその場から姿を消す。
いきなり剣を抑える力が抜けたので、そのまま地面に向けて斬りつけてしまう。
「え?」
闘悟が突然いなくなったので、混乱に陥りそうになる。
だが瞬時に我に返り、周囲を見回す。
「ここだミラニ!」
その声は何と上空からしてきた。
闘悟はいつの間にかミラニの遥か上空に陣取(じんど)っていた。
「避けろよミラニ」
「は?」
ミラニは微笑しながら言う闘悟を見て呆けた声を上げる。
すると闘悟はブウォッという音と共に物凄い勢いでこちらに向かって来る。
この状況は先程と似ていた。
違うのは、闘悟は帯剣(たいけん)しておらず、魔力が膨大ということだけだ。
「ま、まさかの『天動(てんどう)縮地』ですかぁ!!!」
ようやく実況を挟めたモアが驚くのも無理は無かった。
闘悟がしていることは、間違いなくミラニと同じなのだから。
フレンシアも言葉を失って呆気にとられている。
まさか闘悟が『天動縮地』を使用できるとは思っていなかったのだ。
使用できるなら、今までの攻撃からも逃げられていたからだ。
「マ、マズイッ!」
ミラニはこのままではどういう結果になるか素早く判断できたみたいで、その場から急いで離れた。
闘悟はそれに構わず、舞台の中心に向かって突撃していく。
ドガァァァァァァンッッッ!!!
闘悟は舞台に激突して、凄まじい衝撃音が響く。
その上、またもや舞台が跡形も無く吹き飛ばされる。
「キャッ!!!」
女の子らしい悲鳴を上げて同じように吹き飛ぶミラニ。
衝撃によって生まれた爆風は凄まじく、舞台の欠片(かけら)もあちこちに飛んでいく。
そして、しばらくして地面に転がったミラニは体の痛みに耐え、目を開ける。
そこには驚くべきことに、舞台がな
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ