第百十八話 最高の再戦になりそうだな
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るかもしれない。
やがてミラニが戻って来て、周りの反応を見た彼女は、闘悟に近づき聞く。
「話したのか?」
「ああ」
ふとクィルを見ると、未だに暗い表情をして顔を俯かせている。
相当ショックだったようだ。
まさか自分の父が主催する大会で、そんな非道なことが立て続けに起こるとは信じたくなかったのだろう。
だがノーブルの件は間違いなくガシューの仕業だ。
闘悟の勘がそう言っている。
ミラニもそう思っているようだが、それを確かめるためにも、部下達に調査を依頼したのだ。
ノーブルの消息と、その原因についてだ。
舞台の上に一人ポツンと建っているガシューを見下ろす。
すると彼がこちらに顔を向けてきた。
そしてフッと含み笑いをしてきた。
間違いなくその意識は闘悟に向けられている。
勝つためなら何でもしますよと言わんばかりのガシューの顔つきに、オレは目を細め、無意識に呟いていた。
「上等だ。絶対後悔させてやっからな」
「さて、行くか」
闘悟は不意に声を出す。
その声が向けられた相手はミラニだ。
「ああ」
もうすぐ第四回戦が始まる。
闘悟とミラニの試合が始まるのだ。
「あ、あの……お二人とも頑張って下さいです!」
どちらを応援していいか分からず、クィルは心に浮かんだ言葉を彼らに託した。
他の者達からもそれぞれ激励を受ける。
「トーちゃんも、ミーちゃんも、頑張ってねぇ〜!」
「ふふふ、楽しみに拝見させて頂きますね」
「お〜! ふたりとも、お〜だぞぉ!」
「気をつけて……ね?」
「私の分……じゃなかった、と、とにかく良い試合を期待してるわよ!」
ニアとリアは笑顔で言い、ハロは言っている意味は分からないが、ガッツポーズを作っているので、激励だろう意味を込めてると判断できる。
ヒナはいつもと変わらない無表情で、ステリアは失言しそうになって慌てながら送り出してくれる。 そして最後にまた、クィルがエールを送る。
「お怪我はなるべくなさらないで下さいです!」
彼女の言葉に、それは無理っぽいなと思いながらも、皆の思いに応えるように、二人は確かに頷きを返した。
そして二人は、ともに舞台へと向かって行った。
「さあ! 第三回戦は残念ながら不完全燃焼になりましたが、その分、この第四回戦は盛り上がること間違いなしでしょう!」
モアは意気揚々(いきようよう)とした雰囲気で言葉を放つ。
「トーゴ選手とミラニ選手! この二人は皆さんの期待に応え……いや、期待以上のものを見せてくれるはずです!」
おいおい、そこまでハードル上げられた
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