第79話 =終わって始まる物語=
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かなりの打撃は受けたものの何とか危機は乗り越えつつあるらしい。そしてアルヴヘイム・オンラインは運営中止に追い込まれてほかのVRMMOも社会的批判がすごくて中止を免れないと言われていた…が、そんな状況を丸々ひっくり返したのが和人が託されたという『世界の種子』というデータだった。託したのはヒースクリフさんこと茅場晶彦だ。
その茅場はSAOがクリアされたあの日、普通のSAOプレイヤーとは違う方法で死んでしまったらしい。今思うと茅場が生きているうちで最後に話したのが自分って思うとなんだか寂しいような不思議な感情に襲われる。
そんな不思議な縁もあって俺はSAO対策エージェントに無理やり茅場の側近の人との連絡先を教えてもらい話を聞くことが出来た。その人は「神代凛子」という茅場と同じ研究をしていた女性だ。彼女は茅場がSAOクリアと共に命を絶つということを事件以前から決めていたこと、そしてその死に方を教えてくれた。その時、あの人の考えてることなんてどうせ分からないからということで和人と一緒に行って、その和人に茅場の死に方をわかりやすく説明してもらった。どうやらナーヴギアのようなフルダイブマシンを改造したもので脳ミソに高出力のスキャニングを行って、脳を焼ききって死んだ…ということらしい。
神代さんによるとスキャンが成功する確率は0.1%にも満たないものだったらしいのだが和人が話したということは成功したんだろう、運がいいのかそれすらも自身の実力で何とかしたのかわからないがとにかくすごいなとはその時思った。
和人はその時に初めて人前で「世界の種子」についてを口にした。互いに向こうであったことは触れないようにしていたので詳しいことは両方判っていないので俺も初耳だった。その世界の種子に関して神代さんは「あの世界に憎しみしかないのなら消去してください。ですが…もしも、もしも……。あの世界に憎しみ以外のものがあなた方の中にあるのなら…」と。
――――――
『ありがとうございました!』
部活の終了の掛け声ともに一気に皆がばらばらと動き始める。かくいう俺も漏れずにラケットをバッグにしまい、急いで制服に着替えて学校を出る準備をする。とにかく急げばギリギリ5時には間に合いそうだ。
「んじゃ、お先に!」
「例のオフ会かー」
「まぁね!…お前も来る?」
「んにゃ、俺お前以外親しい攻略組いねぇもん。遠慮しとく」
にっしーはそのままうしろへ戻っていき残っているテニス部の輪へ入っていった。元攻略組だからっていうことで時々近寄りがたいと思われているけどいつかは俺もああいう中に自然にいれれるようになりたいな…。
「やっべ!!」
変なこと考えてる場合じゃない、急がないと精神的に殺される気がする!主にユカとリズに…ということで急いで今日の目的地の
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