第二十九章 問おう、貴方が最強か?
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だ。それが通用しなきゃ強いとは言えねぇだろ……。まあ、何事にも例外は存在するが。エリオ。お前は強くなりてーのか、便利ななんでも屋になりてーのかどっちだ?」
「あ……」
エリオ・モンディアルは強くなりたいのだ。
だから、ヴィータの言葉にあった例外の存在に気付けないでいた。
●
聞き取り調査。
シグナムの場合。
「隊長たち5人でトーナメントでもすれば、わかると思うぞ。一人を除いて、トーナメントの回数だけ優勝者は違うだろうがな。そのくらい力は伯仲《はくちゅう》している」
アルト・クラエッタは最強は誰かを突き止める為に聞いた。
「本局の戦闘披露会でやった高町なのは隊長との試合は心躍るものだったが、決着がつかなかったから、やはり、条件次第で勝敗は変わってくるだろうな」
「あれは、血戦でしたねー」
アルト・クラエッタは聞く。
「それで、トーナメントから除かれた一人って言うのは誰ですか? 強いんでしょうか?」
「ん? まあ、な。勝つには骨が折れる相手だ。誰がやってもそう言うだろう。そして、誰もが戦いたくない相手でもある」
ならば、その人が最強なのではないか。
「いや、アイツは最強ではない。負けないだけだ」
●
聞き取り調査。
高町なのはの場合。
スバル・ナカジマは最強は誰かを突き止める為に聞いた。
「隊長たちで誰が一番強いか、かぁ。よく聞かれることだけど。ねぇスバル。こんな問題聞いたことない?」
「はい?」
「自分より強い相手に勝つためには、自分のほうが相手より強くないといけない」
スバル・ナカジマにとって初めて聞く問題であった。
「えと、聞いたことないです」
「そっか。じゃあ問題「この言葉の矛盾と意味をよく考えて答えなさい」みんなで相談して考えてみて。答えが出たら訓練の時にでも聞かせてもらうから」
「は、はいっ。ありがとうございます……」
スバル・ナカジマが立ち去る背中に高町なのはが呟く。
「最強より、最高の結果を導く魔導師なら知ってるけどね……」
●
ギンガ・ナカジマとの相談。
新人達は高町なのはの問題を解決するために聞いた。
「自分より強い相手に勝つためには、自分のほうが相手より強くないといけない?」
「そうなんだよー。なのはさんが出してくれた問題でさ。その言葉の矛盾と意味をよく考えて答えなさいって。ギン姉ならなにかわかるかなーって……」
「その問題の答えはわからないけど。母さんが言ってた。刹那の隙に必倒の一撃を叩き込んで終わらせるのが打撃系のスタイル。出力がどうとか、射程や速度や防御能力がどうとか、自分と相手のどちらが強かろうが、そんなの全部関係ない。相手の急所に正確な一撃。狙うのはただそれだけ。私はそう思ってる」
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