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カンピオーネ!俺を女扱いした奴はたとえ神でも殺す!
第2章
持ち帰っていた厄介ごととフィンランドの巫女との出会い
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いよ、いつも事だろうじっちゃん」
俺は今大学内の一室で考古学者である祖父、美原直次郎に会い頼まれた資料を渡していた。今年で七十歳になるというのにその体しっかりとしているんだから驚きもんだ。若い頃はかの某考古学者よろしくかなりむちゃをしていたそうだ。
そんな事を考えている中じっちゃんが笑みをうかべた。
「まさか真央に恋人がいるとは驚いたもんだ」
そう言いながらじっちゃんは窓の外を見た。
俺は誰のことかすぐに気付き否定した。
「ちがうちがう、あいつとはそんな関係じゃない」
「てれるなてれるな。ワハハハハ」
室内にじっちゃんの笑い声が響く。これだからこの人は苦手だ。
それから他愛のない会話してじっちゃんから資料を届けてくれた礼と古いブローチを渡された。骨董市で見つけた物だそうだ。
「外にいる彼女にプレゼントとしてあげてやれ」と言われ渋々俺はそれ貰いじっちゃんと別れ外で待つアウラの元に向かった。
だが俺は気付くべきだった。渡された古いブローチが持ち主を呼んでいることを。
大学の外に出てアウラと合流し、近くの喫茶店に入った。ミリアさんは車で待っているそうだ。
「そう、お元気そうで良かったじゃない。でも真央は薄情だわ。私をおじい様に紹介してくれてもよかったのに」
「そんな事すれば確実に俺の胃に穴が開くからしなかったんだよ」
机を挟んで紅茶を飲んでいるアウラと他愛のない会話をしながら俺はブローチを手で弄くっていた。
これってもしかして金でできているのか?
手の感触でそれが唯の鉛ではないのは解るがもし金ならじっちゃんに返そうと決め手の中にあるブローチを見た。
「真央、私の話を聞かずさっきから手の中で何を弄くってるの?私にも見せなさい」
アウラが不機嫌な顔をして俺を睨んでいた。どうやら考え込んでアウラの会話を聞いてなかったみたいだ。
「わるい、大学から出る時じっちゃんから古いブローチを貰ったんだ。手触りからして金かと思って考えていたんだ」
俺はブローチをアウラに渡した。受けとったブローチを見たアウラは目つきが変わった。ブローチをいろんな角度から見たりしてブローチを机の上においてため息を吐いた。
「真央、あなたは本当に
魔王
(
カンピオーネ
)
ね。まさか自分から厄介な物を持ってくるなんて」
「おい、それは如何いう意味だ」
真央はアウラに詰め寄った。アウラはそんな真央を見て再びため息を吐きブローチを指差した。
「いい真央、このブローチは自分の持ち主を呼んでいるわ」
「あ、持ち主?・・・・・・!その持ち主ってまさか――」
「神よ」
アウラの一言が俺の脳内を駆け巡った。
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