第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第7話:感動的な家族の再会劇
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なんだってさ……だから暮らしていた村が魔族に滅ぼされたの。悔しくて仕返ししたいから、早くお父さんに合流しようとエンドールまで来たのよ」
「あ、貴方が勇者様ですか!?」
「おわっ! ど、どうしたのミネアさん突然に……」
突如ウルフさんと行動を共にしてきたミネアさんという美女が、俺の顔を覗き込む様に見詰め可愛い笑顔で話しかけてくる。
「あの私……以前に自分を占った事があるんですが……その時に伝説の勇者様の事が何となく見えてきたんです。勇者様と共に旅立ち、世界を平和にする未来が見えたんです!」
占いで言われてもなぁ……
「なるほど……伝説の勇者の下にリューノが送り込まれた……そして、その未来を予見しているミネアさんの下には俺が……」
ミネアさんの言葉を聞き、ウルフさんが何やら考え込んでいる。
その姿は本当に格好いい。
「なぁみんな……これは俺の推測なんだけど……勇者と共に世界を平和にする者達の下に、俺達異時代の人間は飛ばされたのかもしれない! 勇者の仲間全員が集まれば、そこに俺達家族も集結するのかも……」
「なるほどね。つまり私達は、シンを中心に旅をし続ければ良いってワケね!」
「流石リュカさんの娘…理解が早くて助かる!」
占いを基に結論を導き出したけど……本当にそれで合ってるのかな?
俺……自分がそんなに凄い人物だとは思えないんだけどなぁ……
「ところで……もう一人紹介してほしい人が居るんだけど!」
「ネネさんの事かな?」
俺が自分について悩んでいると、仲の良い恋人同士みたいに顔を近付け、同時にこの店の綺麗な女性店主に視線を向ける二人。
「なぁに……アンタの現地妻? とうとうそこまで師匠の真似を始めたの?」
「馬鹿じゃねーのお前……リュカさんの真似をするんだったら、人妻に手ぇ出しちゃダメだろう! あの人は血縁と他人の女には手を出さないのだから……」
何だそれは!?
一体どんな男なんだろうウルフさんの師匠って……ってか、リューノちゃんのお父さんなんだよね!?
あぁ……だから“腹違いの”って表現が出てくる家庭なのか!
「この方はネネさん。この美人人妻愛妻弁当屋を切り盛りする貧乏人の味方! そして此方の利発そうなお子さんが、息子さんのポポロ君。素直で良い子な、お兄ちゃんになってやりたい度ナンバー1の男の子だ。お前等姉妹とは正反対のな!」
「うるせー! 序列から行けば、アンタは私の義理の弟よ。分を弁えなさい!」
「何だとー! やろうと思えばリュリュさんを口説けるんだぞ!」
「はぁ〜? アンタにリュリュ姉さんを口説き落とせるワケないでしょ! 寝言言ってんじゃないわよ」
何かまた喧嘩を始めちゃった二人……
どうやら本当に仲が良いみたいだな。
でも、もしかしてウルフさんって……
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