16 「双牙携えし竜は白き幻に見ゆ」
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は今日もこれだけで終わらせたかったんだけど、まだまだ弱いね」
「いや、あれ以上強くなられても人間か疑いたくなるから…」
「わたしがナギさんの家に最初に行ったときは、その飛竜刀【銀】しかありませんでしたよね?」
「ああ、うん。普段は倉庫の方に入れてあるんだ――っと」
他愛もないおしゃべりの最中。突然腰にきた衝撃に驚いて、下を向く。カーキのフードをかぶった誰かが、ナギの腰に抱きついていた。
どきりと心臓を跳ね上げながらも引き剥がそうとその肩に置いた手は、彼女の顔を見た瞬間動きが止まる。
抱きついた拍子にとれたカーキ色のフードの下から見えた真っ白く癖のない長い髪。同色の長く震える睫毛に縁取られた、涙で潤んだ蒼い瞳。
その蒼はまるで海のような――
「雪…路……?」
ソレハ、過去ニ置イテキタ筈ノ、
「凪兄さん!!」
愛シキ思ヒ出トノ再会。
――――第一章「渓流の残影」了
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