第六話
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めの魔法だった。それも、クルトが攻撃だと間違えやすいように、紛らわしい方法と見せ方を使った俊司なりのトラップだったのだ。
「これは仕掛けすぎじゃないのか? あんたの魔力も限界はあるだろ?」
「あたりまえだよ。だから早急に終わらせようとしてたんだが……仕方がないか」
クルトはそう呟くと、左右に新たな魔方陣を二つ展開させた。
「それがあんたの唯一のスキだな」
「なに……!?」
クルトがそう言いながら俊司を見た瞬間、彼は先ほどとは違う方の銃をこちらへと向けていた。
「しまっ!?」
クルトが回避しようとした瞬間、俊司は何のためらいもなく引き金を引く。
その瞬間、クルトを炎の渦が包み込んでいった……。
「俊司さん……」
最上階に進む階段の前で、少女はひたすら少年を待ち続けていた。
時折聞こえてくる轟音と、地震のような地響きが彼女をさらに不安へと導いていった。だが、少年は必ず帰ってくる。それだけは、心の底から願い続けていた。
「……そこ」
少女はそう呟くと、いきなり抜刀し後方に向けて刀を振った。
すると、さっきまで誰もいなかったはずの場所に、真っ二つになったアンドロイドが浮かび上がる。そのまま、アンドロイドはゆっくりと倒れて行った。
「まだ来ますか……」
通路にはゆらゆら揺れる物体がいくつか浮かんでいた。おそらく、道をふさぎ続けていたアンドロイド達の残党だろう。
「俊司さんは必ず帰ってくる……だから……私もここで……待ち続けます」
そう言って少女は刀を構えていた。
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