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東方守勢録
第六話
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ままじゃ時間の問題だと思うけどね!?」


そう言ってクルトは魔方陣を描こうとする。明らかな劣勢。やられるのも時間の問題だと、誰もが思えるほどだった。

だが、少年は自信満々な彼を見て笑っていた。


「……見えなくても……勝てるさ」

「……?」

「俺には……こいつがあるんだ!!」


そうい言って、俊司は一枚のカードを発動させた。













変換『魔術師の拳銃』









スペルカードを発動させた瞬間、俊司はなぜか不敵な笑みを浮かべていた。


「魔術師の拳銃ねぇ……言葉の通りと思っていいのかな?」

「まあ大方はそうだと……思いますね!」


そう言った瞬間、俊司はなぜか銃口を下に向けたまま引き金を引き始める。だが、何秒たっても発砲音は聞こえてこなかった。


(何をして……!?)


疑問に思い始めたクルトは、なぜか目を丸くしてしまった。

俊司は片方の銃の引き金を完全に引いている。だが、弾丸が飛び出るどころか発砲音すらでない。しかし、微かではあったが、銃口から何か光が漏れ始めているのが目にうつっていた。


(魔術師の拳銃……意味通りなら魔法を使ってくるはずだが……)


クルトはスペルカードの内容を、発射する弾丸を魔法に変換することだと予測していた。だが、それなら銃口をこちら側に向けていないと意味がないはずだ。

なら、なぜ銃口を下に向けたのか? そう思い始めていたころだった。


(!!)


銃口から出ていた光が、突如膨張を始めていた。

光はどんどん膨れ上がり、一つの球体のような状態になり始める。














そして、まるで爆弾が爆発した時のような光を出し、円状の光が衝撃波の用に迫ってきていた。











(しまった! 油断した!!)


クルトはとっさの判断で足元に魔方陣を展開させる。その直後、衝撃波と共に空中へと飛び上がった。


(油断させての攻撃か……にしては安易すぎる……!?)


空中に飛び上がったクルトは、攻撃をかわしたにも関わらず目を見開いていた。

確かに、俊司の銃から放たれたのは光の衝撃波のようなものである。だが、問題はそれだけではなかった。

衝撃波が走り去った後、ところどころの床に光り輝く何かが発生していた。それも、クルトにとっては見覚えのある場所に……


(あれは……設置したはずの魔方陣!?)


光り輝く何かは、クルトが俊司の行動を予測して設置していた魔方陣であった。

光の衝撃波の正体は、見えない魔方陣を見えるようにするた
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