第六話
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ままじゃ時間の問題だと思うけどね!?」
そう言ってクルトは魔方陣を描こうとする。明らかな劣勢。やられるのも時間の問題だと、誰もが思えるほどだった。
だが、少年は自信満々な彼を見て笑っていた。
「……見えなくても……勝てるさ」
「……?」
「俺には……こいつがあるんだ!!」
そうい言って、俊司は一枚のカードを発動させた。
変換『魔術師の拳銃』
スペルカードを発動させた瞬間、俊司はなぜか不敵な笑みを浮かべていた。
「魔術師の拳銃ねぇ……言葉の通りと思っていいのかな?」
「まあ大方はそうだと……思いますね!」
そう言った瞬間、俊司はなぜか銃口を下に向けたまま引き金を引き始める。だが、何秒たっても発砲音は聞こえてこなかった。
(何をして……!?)
疑問に思い始めたクルトは、なぜか目を丸くしてしまった。
俊司は片方の銃の引き金を完全に引いている。だが、弾丸が飛び出るどころか発砲音すらでない。しかし、微かではあったが、銃口から何か光が漏れ始めているのが目にうつっていた。
(魔術師の拳銃……意味通りなら魔法を使ってくるはずだが……)
クルトはスペルカードの内容を、発射する弾丸を魔法に変換することだと予測していた。だが、それなら銃口をこちら側に向けていないと意味がないはずだ。
なら、なぜ銃口を下に向けたのか? そう思い始めていたころだった。
(!!)
銃口から出ていた光が、突如膨張を始めていた。
光はどんどん膨れ上がり、一つの球体のような状態になり始める。
そして、まるで爆弾が爆発した時のような光を出し、円状の光が衝撃波の用に迫ってきていた。
(しまった! 油断した!!)
クルトはとっさの判断で足元に魔方陣を展開させる。その直後、衝撃波と共に空中へと飛び上がった。
(油断させての攻撃か……にしては安易すぎる……!?)
空中に飛び上がったクルトは、攻撃をかわしたにも関わらず目を見開いていた。
確かに、俊司の銃から放たれたのは光の衝撃波のようなものである。だが、問題はそれだけではなかった。
衝撃波が走り去った後、ところどころの床に光り輝く何かが発生していた。それも、クルトにとっては見覚えのある場所に……
(あれは……設置したはずの魔方陣!?)
光り輝く何かは、クルトが俊司の行動を予測して設置していた魔方陣であった。
光の衝撃波の正体は、見えない魔方陣を見えるようにするた
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ