暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epic10-Bゲームセンター☆なのは『魔法少女の挑戦』〜The EmperoR〜
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・・・」

「ちょっとアリサ。私たちの出身世界、ミッドチルダの科学力は、この世界と比べるのも馬鹿馬鹿しい程に圧倒的に勝ってるんだけど」

セレネちゃんが馬鹿にするなって不機嫌になっちゃって、ユーノ君とエオスちゃんがセレネちゃんを落ち着かせるために、どこかに連行して行った。フェイトちゃんとアルフさんも、今ので不機嫌になっちゃったんじゃないかって心配になった。

「ごめんね、フェイトちゃん。アリサちゃん、悪気はないんだ」

「悪かったわ」

「別にいい。そんなことより練習がしたい」

フェイトちゃんは気にしていない様子で、マリオカートの筐体の座席に座った。私たちも続いて座って、早速プレイ開始。まずはキャラクターを選択。アリサちゃんは迷いなくクッパを。すずかちゃんはキノピオを。私は手堅くマリオ。フェイトちゃんには、「まずはコレで練習しようか」初心者用のピーチ姫を。アリサちゃんがコースを決めてる間に、右隣の筐体に座るフェイトちゃんに話しかける。

「フェイトちゃん。テスタメントちゃんに、私は、私たちは勝ちたい」

「・・・私も勝ちたい」

「うん。だから、力を貸してほしいんだ。一緒に勝とう!」

握手を求めて、右手を差し出す。フェイトちゃんはちょっと私の手を見てから、「うん」小さく頷いて握手に応えてくれた。このまま友達になれればいいな。そんな期待を胸に、テスタメントちゃんに勝つぞ作戦を開始した。

†††Sideなのは⇒ルシリオン†††

マリオカート。いつ以来のプレイになるだろう。思い出を振り返りながら、フェイト達の練習を見守っているんだが、さっきからアルフから向けられる視線が痛い。明らかに私を監視している。何か訊きたそうにしているため、「話があるなら今の内にした方が良いと思うよ」話を振ってみる。

「・・・あんたさ。なんかの組織に属してるのかい? テスタメントって人の名前じゃなくて、コードネームみたいじゃないか」

そんな質問を投げかけてきたアルフ。確かにコードネームだが、契約執行中以外では偽名とも言える。ま、今のところは私の手の平の上で踊ってもらいたいため、このまま騙し続ける事にした。

「テスタメントっていう部隊に所属してる。0thから10thの11人が居て、私は4番目のテスタメント、4th・テスタメント」

「あんたのような魔導師があと10人もいるってわけかい・・!」

疑うこともせずに信じた。私の正体を晦ますにはちょうどいい誤解だ。ちなみに、と前置きしてから「私の実力は、下から数えて3番目なんだよね〜」と実際に陥っている真実も告げる。“界律の守護神テスタメント”における黒の第四の座は、最強と最凶を意味する概念だ。なのに今の私は、下から3番目という下位に落ちぶれている。情けないな、本当に。
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