暁 〜小説投稿サイト〜
環の理
鋼の錬金術師
傷の男
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…………」

 「同じ錬金術師同士、殺り合おうか」

 「……ふん!」

 「うおっ!」



 いきなり間合い詰めてきやがった!帯刀してないし、拳でやるしかないか!



 「おらおらおらおらおらおらおらおらおら!!!」

 「むっ……(ザッ)」



 拳の連打に一旦後退する傷の男(スカー)。私はその間合いを敢えて詰めず、逆に距離を取って錬成する!



 「な!」

 「あれは……氷柱?」

 「ちっ」

 「リザ!」

 「了解しました」

 「(な……この氷柱は目眩ましか!?)」



 ドンドンドンドンドン!



 「やったか!?」

 「(大佐それフラグ!)」

 「速いですね。一発掠っただけです」



 サングラスが地面に落ち、銃弾が掠った額から血が出る。顔を上げた男の目は赤く染まっていた。



 「褐色の肌に赤目の……!」

 「やっぱり……イシュヴァール人か……!」

 「……やはりこの人数を相手では分が悪い」

 「おっと!この包囲から逃れられると思っているのかね?」

 「……ふん!」



 ド!ゴバァ!



 「うわああああ!!」



 ドガラガラガラドドドドドドド!



 「あ……野郎地下水道に!」

 「追うなよ」

 「追いませんよあんな危ない奴」

 「すまんな時間稼ぎに徹してもらって」

 「……元々拳で殺り合えるとは思ってなかったからね」

 「その割には様になっていたな」

 「グラン准将に仕込まれたからね。傷の男(スカー)じゃなければ組み伏せる事ぐらいは出来るよ」

 「しっかしまあ……厄介な奴に狙われたもんだ」



 あ、ヒューズ中佐いたんだ?



 「今までどこに?」

 「物陰に隠れてた!」

 「おまえなあ……」

 「……イシュヴァール人、か」

 「まだまだ荒れそうですな」



 ホント、この世界は問題が山済みだ。

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