第百十五話 ド、ドベなのか……
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なって俯く。
そんな彼女を見てフッと微笑を作る。
「これからは、あんなことはしないでおくれ」
「……」
「ううん、出るなとは言わない。ただ、ああいうことをする時は、一言言っておいてほしいんだ」
「……出るなって言わないの?」
「ああ」
その言葉にステリアは驚いていた。
当然、危険なことは禁止されると思っていたからだ。
「言っただろう? 僕はスティには自分の思った通りに行動してもらいたいって」
「う、うん」
「だから僕は止めろとは言わない。ただ、何か危険なことをする時は言ってほしいんだ」
「それで……いいの?」
「もちろん、僕だって父上と同じように、本当は止めてほしいんだよ?」
「うん……」
ステリアだってそれは理解している。
「だけどね、スティはスティだ。スティの人生はスティのものだ」
「兄様……」
「でも、これでも僕は兄だ。何も知らず結果だけ知らされるより、きちんとスティから事情を聞いてるのとでは全く持って違う」
「……」
「だから、これからは僕に言ってくれ、僕の可愛い妹」
ギレンは穏やかに頬を緩め、優しく言葉を放つ。
「うん!」
「いい子だ」
そう言って優しく頭を撫でる。
気持ち良さそうに目を細めるステリアを見て、ギレンはまた微笑む。
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