第十話 月詠真耶
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
』教えてくれた。
そんな事を考えている中、月詠少尉が話す城内省が出した条件を聞き驚いた。
「城内省が出した条件とは、今月、正式配備された94式戦術歩行戦闘機[不知火]に搭乗する富士教導隊12機との模擬戦で勝利する事だ」
それを聞いて俺は唖然とした。 富士教導隊とは全国から抜擢された精鋭で構成されたエリート部隊の事だ。 よほど城内省の人達はエピオンが欲しいようだ。 どの道俺に選択権などなく戦うしかないようだ。
「日時は2週間後、富士演習場。あちらの本拠地で行う。以上だ」
「・・・・わかりました」
言い終わると月詠少尉は会議室から出ようとした時だった。
「後一つ、貴様の事だが・・・・」
「なんでしょう・・・・」
「今夜、訓練用グランド来い。 話がある」
「わかりました。」
「ではな」
月詠少尉が会議室から出た後、俺は深く溜息をついた。 2週間後の模擬戦についてである。 とりあえず此処に居てもしょうがないので格納庫へ戻った。
格納庫に戻った俺を出迎えてくれたのは整備主任の親っさんだった。
「斯衛軍の少尉さんとの話は終わったのか坊主」
「ええ、今夜また聞きたいことがあるそうですが・・・・」
「妙に元気がねえな。どうした?」
「実は・・・・・」
俺は親っさんに二週間後にある富士教導隊との模擬戦について話すことにした。
話を聞いた親っさんは唖然としたが、気を取り直し俺にこう言った。
「だったら此処にいねぇでお前の相棒の『イクス』んとこに行って来い!!」
「親っさん!?」
「お前は一人じゃねぇんだ。こういう時こそ相棒を頼りにすんのも悪かねぇよ」
「わかったよ親っさん!!」
「おう!!」
俺は親っさんに背中をバシリと叩かれると『イクス』の所に向かい説明することにした。
それから俺はコクピットに入り機体の電源を立ち上げ、『イクス』に2週間後の模擬戦について説明した。
『事態は把握できました。勝算はあるのですかマスター?』
「正直言ってかなり低いな。だがこのまま黙って負ける気もない」
『なら訓練メニューの修正を行います。前より少しハードになりますが宜しいですね?』
「ああ。構わない。唯でさえ経験が足りてないんだ。やるしか他に手は無い。」
『頑張りましょうマスター。勝つためにも訓練あるのみです!!』
「ああ。やるぜ相棒!!」
それから3時間経ち、シュミレーター訓練を終えた俺は夕食を済ませ、月詠少尉と待ち合わせしている場所へ向かった。 この事を『イクス』に話したが、妙に不機嫌そうな声で『どうぞ楽しんで来てください!!!』と言われ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ