第六話 ※
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内はすこし寒気を覚える室温となっている。
それにも拘らず、シオンの青白い身体は熱を帯び、うっすらと汗をかいていた。
〈ライト〉の魔術を封じたカンテラのような魔道具が室内を辛うじて照らしている。
「ご主人様……ご主人様……!」
互いの体温を直に感じ合いながら、吐息とともに唾液を交換する。うっとりとした顔で夢中になって口内を蹂躙するメイドさんに、狂おしいまでの愛おしさを感じる。
「ご主人様の唾液、美味しい……美味しいです……」
「じゃあ、もっと飲ませてあげる」
口内の唾液を溜めて口移しの要領で飲ませる。
「――♪」
喜々とした表情で喉を鳴らし嚥下するシオン。飲み込むと舌に吸い付き、僅かな唾液も見逃さないとばかりに音を立てて吸引する。頬がこけるほど強く吸い付き、一滴も残さず唾液を自身の口腔に収めると、お返しとばかりに今度はシオンが唾液を垂らしてきた。
口を大きく開けて、重力に従い落下する透明な液体を迎え入れる。妻の唾液は甘く、とても興奮する味だった。
「今度はご主人様のここをたっぷり愛しますね……」
「じゃあ、俺はシオンのここをたっぷり愛そっかな」
「……はい、たくさん愛してください」
パンティの上から秘部を弄ると、嬉しそうに微笑んだシオンが反転してお尻をこちらに突出し、股間に顔を向けた。俗にいうシックスナインである。
この世界ではペッティングなどの技術は普及していないらしい。フェラチオやクンニリングスなどは存在するが、シックスナインはあまり知れ渡っていなかった。
(初めてシックスナインをするときは皆驚くもんな。誰か思いつきそうなものだけどねぇ)
本番――いわゆるSEXでも基本は正常位か騎乗位が一般的らしい。後背位は存在しているがこちらの人の話だと難しい技巧らしく、あまり使われていない体位だとのこと。対面座位や駅弁などの体位については聞く限り一人も知らなかった。
(何がどう難しいのやら……こっちの男の人ってそんなに下手なのかな)
日本にいた頃は交際の経験があり、非童貞だ。そこまで回数を熟したわけではないが、そんな俺でも夜の王と言われるほどの腕前をしているらしい。なにより、一般的な男がみんな早漏と聞いたときは泣いた。同じ男として。本番開始で十分から二十分が男の限度なのだと。
(まあ、お陰様で、皆こっち方面では大変満足されているけどね)
物思いに耽っているとシオンが濡れた目を向けてくる。
「ご主人様、焦らさないでください……。どうか、私を可愛がって……」
お尻をフリフリと揺らして催促する。これまでのキスとこれからの期待で
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