暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第52話 フラグが……泣きたいです
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様を助けてください」と懇願される始末です。

 そのまま一週間ほど頭を悩ませる羽目になりました。当然その間にも喧嘩は発生し、仲裁をやらされます。いっその事、キレて2人の共通の敵になれば改善するかも…… 等と、投げやりな事を考え始めた時でした。

 私の中に神が降りて来たのです。

 思い立ったが吉日とばかりに、そのままディーネの部屋へ突入します。

 ガチャ

「ぎ ギル? 着替え中に、ノックも無しに……」

「グランドマスター?」

 うろたえるディーネを放っておいて、アロンダイトを回収します。服を着て居なかったような気がしますが、そんな場合じゃありません。文句があるなら追って来るでしょう。

「ま まって!! 私の剣を……」

 制止を聞かずにそのまま部屋を脱出し、真っ直ぐ私の工房へと向かいます。

「グランドマスター? 何をする心算ですか?」

 アロンダイトに私の“アストレア”と言う名前を話してから、シンパシーを感じたのか敬意をこめてグランドマスターと呼んでくれています。ハッキリ言って、ディーネより私の方が彼女と上手く行っています。

「現状を改善する為に少しね」

「本当ですか? よろしくお願いします」

 アロンダイトが喜びの声を上げました。彼女も現状が良くないと自覚はあるのです。それと感情が別なのが、問題なのですが……

 工房に着くと、早速アロンダイトの柄を分解します。そして銘を刻むルーン術式に、追加でルーンを刻みました。術式に項目を少し増やすだけなので、2分も掛からず作業は終了です。

「グランドマスター。一体何をするのですか?」

「もう終わりましたよ。後は元に組み立てて……」

 ディーネも遅いですね。そろそろ追いついて来ても良いのですが。

「良し。出来ました」

「グランドマスター?」

「君の銘はアロンダイトですが……」

「ムッ」

 あっ。少し怒ったみたいです。アロンダイトが私を慕うのは、私が気軽に銘を呼ばないと言うのが理由の一つですからこれは仕方がありません。

「それはあくまで器の銘なので、宿る人格名は“エリス”をとします」

「えっ」

 エクスカリバーを少しもじらせていただきました。

「これからはエリス=アロンダイトと名乗りなさい」

 彼女の感覚を日本人風に例えるなら、ババと名前を付けられた様な物です。それが名前ではなく名字だとしたら如何でしょう? 馬場とか? 矛盾が無い訳ではありませんが、同型の剣をアロンダイト・シリーズ(名字)として纏めてしまえば言い張れます。ディーネにも“剣との契約は銘を付けろる事”と言ってあるので、納得させる事は出来るでしょう。ついでに……

「そしてグランドマスター特権で、|
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