機動戦士ガンダムSEED
0245話
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く転移はしてきた。だが、こんな激痛に襲われたのは全くの初体験だった。何が……一体……レモン、コーネリア、マリュー……
俺の全てを使ってでも守りたい、最愛の恋人達3人の姿が頭をよぎり……俺の意識はプツンと途切れた。
「あら? あやか、ちょっと」
「何ですの? ……まぁ!」
「ちょっとあやか。そう興奮しないで。……ねぇ、僕、こんな所で寝ていると風邪を引くわよ? 起きなさい」
……声、声がする。誰の声? レモン? コーネリア? マリュー? いや、その3人の誰とも違う声。初めて聞く声だ。
だが、その声はマリューの優しい声に似ているように感じられた。そしてその声に導かれるかのように俺の意識が浮上していく。
「……あら、目が覚めましたか? 大丈夫ですの? こんな所で寝ていては千鶴さんの言う通り、風邪を引いてしまいますわね。ここは是非私の家でじっくりと看護を!」
「あらあら、あやかったら欲望に忠実なんだから。それにしても困ったわね。夏美ちゃんの演劇部に差し入れに行った帰りだからもう暗いし、これからこの子の家を調べるにしてもちょっと時間が無いわね」
「ですから! この私! 雪広あやかが責任を持ってお世話をいたしますわ!」
何と言うか、まず俺の目に入ってきたのは金髪の女と赤茶色の……紅褐色とでも表現するべき色の髪をした女。それはいい。いや、良くはないが取りあえずそれよりも問題なのは……
「でかい」
そう。明らかに目の前にいる女2人は俺よりも大きいのだ。俺の身長が180cm程度である事を考えると、目の前の女2人は3m程度はあるんじゃないだろうか。
そして呟いた事により、さらなる違和感が俺を襲う。
俺の声じゃ……ない? 妙に甲高いその声は、既に声変わりを経験したいつもの声とは明らかに違うものだった。
思わぬ事態に混乱しつつも、ふと何かを手で握っていたのに気が付く。そう言えば転移フィールドに突入する寸前にレモンが何か投げてきていたのを反射的に握りしめたまま転移フィールドに突入したな。
その手へと視線を向け、再度唖然とする。俺の目に入ってきたのはプクプクした柔らかそうな手。少なくても、軍人として生き抜いた俺の手とは似ても似つかない子供の手だ。その手に握られているのは、拳大の装置。……いや、今の俺に取っては拳3つから4つ分程の大きさか。
この装置には見覚えがある。以前コードギアスの世界でエキドナが使ったマーカーだ。転移機能等は無いものの、リュケイオスでこの世界を探す事の出来る唯一の希望。少なくてもこれがここにあるという事は、レモン達がリュケイオスでいずれ俺を見つけてくれる……と信じたい。
「僕、どうしたの? あら、何を持ってるのかしら。お姉さんに見せて貰える?」
紅褐色の髪を
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