第六話 エクリプスの選択
[4/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
ると、飛鳥がまた頭に疑問符を浮かべる。
「・・・・・・何? そのエクリプスって、そんなに凄い所なの?」
「それはもう! 設立わずか1か月半にも関わらず、この最下層から今では上層にまで行き来しているメンバー数たったの四人の東の最小の巨人とまで言われるコミュニティでございます! 正体不明のリーダーのマーシャル様、事務と交渉担当の人当たりの良いピエール様、戦闘能力では他と逸脱したガルム様とエレン様! 彼らは皆、最初はギフトゲームをして名を上げていたみたいですが――出て僅か数日あまりで七桁全てから出禁を言い渡され、それからはギフトゲームでなく、サウザントアイズ≠ゥらの依頼によって名を上げていった、全く新しいタイプのコミュニティなのですよ!」
黒ウサギからの熱い紹介に少々気圧されながらも話を聞く飛鳥。一つだけ分かったことは、相当に凄いコミュニティだということだけで、1か月半で最下層から上層まで行き来したというのは――頭で理解しても、感覚として捉えることが出来なかった。
「黒ウサギの紹介で大体わかったけど――白夜叉。そのマーシャルっていうリーダーの方が最弱で最強って、どういうことかしら?」
こちらに押しよる黒ウサギを手で押さえながら白夜叉に訊くと、白夜叉は「うぅむ・・・・・・」と何やら返答に困ったような声を上げて、
「――まぁ、あやつはアレだ。その場に居る者の強さによって、あやつの強さが決まるのだ。そこらに居る奴と戦えば、おんしたちから見れば弱く見える。しかし逆に、あやつが私と本気で戦うとなると――四桁以下で、あやつに及ぶ者は私以外に誰も居なくなるやもしれん」
「・・・・・・つまり、戦う相手に比例して強くなる、と?」
「まぁ、分かり易く言えばそうなるのう。――それがただの戦う相手に対してだけの比例ならばな」
後半は聞こえない様に、ボソリと呟く白夜叉。黒ウサギはコミュニティの理想論を語っていて聞いておらず、飛鳥にも当然その呟きは聞こえなかった。
「はてさて。あやつはこれからどう出るのか」
白夜叉は一人楽しそうな笑みを浮かべながら、その後は温泉をゆったりと堪能するのだった。
「ふぅ〜。それにしても、本当に今日は疲れましたよ〜」
「それだけで疲れていては、コミュニティのリーダーとしてこれからやっていけませんよ」
マーシャルこと勝は今、来賓室にて例の女性店員との世間話をしていた。
「まぁ、そうだねぇ。――それと、ノーネーム≠ェ呼ばれた理由ってどうせ、魔王退治とか何かでしょう?」
「概は正しいです」
そっかぁ〜、と他人事の様にニコニコと仰向けに寝転がりながら言い、そして次の瞬間には――
「よっし。ちょっとサウザントアイズ≠フ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ