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〜烈戦記〜
第六話 〜初仕事〜
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してその受け入れ準備が必要ならきっと父さんは今その事で手が一杯だろう。
なら僕はまだこの関の事は何も知らないけど、何かを手伝えるかもしれない。
僕は部屋の戸を叩いた。



『父さん』
『…ん?あぁ、帯か。ちゃんと寝られたか?』
『大丈夫だよ。それより父さんは?』
『私も凱雲が昨日の内にだいぶ仕事を片付けてくれていたからな。しっかりと寝れたよ』

多分嘘だ。
笑顔は自然だが目の下には隈ができている。
父さんの机の上の資料の量を見る限り、凱雲ではできない仕事をやっているのだろう。
だが、その資料の量を初日に見た時と比べると多い気がする。
きっと洋班が来てからの事で色々と大変なんだろう。

『それより帯よ。私に何か用か?』

父さんは僕の視線の先に気付いたのか手元の資料を退けて話を聞く体制になる。
あまり長い時間はとりたくない。

『うん。僕も父さんの仕事を手伝いたくてさ。何か無いかな?』
『うむ…手伝ってくれるのはありがたいんだが、今私の手元には帯のできそうな仕事は残ってないな』
『…そっか』

よく考えればそうだ。
凱雲ができない程重要な仕事を僕にできるわけないよな。
それに今は大変そうだから僕に何かを教えながら仕事をやる余裕がないのだろう。
残念だ。

『あっいや、しかしな?凱雲の所にならきっと帯でもできそうな仕事があるかもしれんぞ?そっちを帯に頼めるか?』

しまった。
父さんが僕の顔を見て慌て気をつかい出す。
…すぐ感情を顔に出すのもこれから気をつけよう。

『えっ?本当っ!?』

本当なら一番大変な父さんを手伝いたいが、あえて僕は大袈裟に喜んでみせる。

『あぁ、任せた!』
『わかった!それならすぐ行ってくる!』
『うむ』

父さんは安心したように顔を緩める。
父さんも父さんで凄く単純ですぐに顔に感情が出る人なんだと思った。
そう思うと家族なんだなって思えて、思わず口元がにやけてしまう。

だが、そんな清んだ気持ちも不意に意識した父さんの痣を見てしまい現実に戻される。
でも、だからこそこんなやり取りの一つも大切に感じる。
だから僕はこの空気を壊さないように痣には気付かなかった振りをして部屋を出た。



帯が出て行った後、私は大きな溜息をついた。

『本当ならこんな会話を毎日してやれたんだがな…』

帯が関に来る前にほとんどの仕事を終わらせて待っていたのに、まさかこの時期に洋班様がこられようとは…。

手元の資料に目を落とす。
政務関連はすっかり昨日の内に片付けられていて私の仕事という仕事はほとんどなくなっていた。
それというのも凱雲が本来私のやるべき仕事にまで手を出したらしく、私がした事といえば帯が来る少し前に凱雲のまとめた
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