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神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・後半-日来独立編-
第三十四章 魔女は翔び、鳥は飛ぶ
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…。
 ……難しい騎神本体のロックを解除した、二人には及ばない……」
 二人とは、入直と継叉のことだ。
 彼らに協力した者達は多くいたが、やはりそれらを踏まえても解除したのは二人だ。
 自分は騎神の知識が無いため、先程までやっていたようにシステムには手を出さず、外部に手を出す方法を取った。
 符を剥がす簡単な作業に比べれば、難しいのに符を剥がし終える前に本体のロックを外してしまった彼らの技量は凄いものだ。
 だからだろうか、皆は気を使って封印符を剥がすのは自分一人に任せてくれた。
 あの二人に負けないように、それを一人でやってみろと。
 ただの労働力でしかないが、その気遣いは嬉しかった。
「何はともあれ、やっと行けるよ。腰装着型加速機|《ウエストスラスター》の具合はどうなのさ」
「良好、良好。さすがは朱鳥天が設計しただけはあるな」
 年老いた爺さんが、助手の手を借りながら確認していた。
 右肩に乗る入直は、自身の相棒である火炎ノ緋翼の顔を見て微笑んだ。
「お前の最初の相手が戦闘用騎神になるなんて、何処までやれるか分からないけど頑張っておくれよ」
 彼女の言葉に答えるように、全機能が起動して唸り声は叫びとなった。
 急な高音に耳を塞ぎながらも、何処か楽しげに話し掛ける。
「やる気充分ってかい。いいねえ、準戦闘用騎神となったお前の力。あいつらに見て付けてやろうじゃないか」
「燃えてる、て感じだね」
「当たり前さ、緋翼もアタイと同じ気持ちさ」
「だからだろうね、全機能異常無しだ。まあ、頑張って来て。騎神用の武器はロック解除に時間掛かったからすぐには持ってけないけど、最終チェックを早く済ませてそっちに送るよ」
「頼むよ、準戦闘騎神の改良は途中段階なんだからさ。ほらほら、皆ぼさっとしてないで離れた離れた。加速機で吹き飛ばされてもしらないよ」
 払うように手を振る入直の言う通り、吹き飛ばされては困るので皆は離れる。
 周りの安全確認をした後、親指を立ててそれを報告する。
 皆も応答として親指を立てて、
「行ってこいよ、機械部代表」
 口を曲げ、増田が言う。
「おうよ。あ、そうそう、もしアタイが騎神に勝ったら機械部の学勢達仕切ってもいいだろ? 昇格ってやつさ」
「あ? 騎神に勝つだと? ……はは、ははは! これはいいね、お前の緋翼が辰ノ大花の騎神に勝つかどうか。なら負けた時はどうするよ」
「一生アンタの下っぱでいいさ」
「お前が下っぱでも何も得にはねえんだがよ」
「それがレディに対する態度かよ!」
「男勝りのお前が女扱いなわけねえだろうが」
 これに周りが笑う。
 馬鹿にされたような気がして、ちくしょう、と悔しがる。
 しかし、勝てばいい。勝てばいいのだ。
「笑っていられるのも今のうちさ。アタイの本気を
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