黄巾の章
第16話 「呼んだ?」
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んの魔の手から守らねばなりません! そこで……馬正さん!」
「は、はい?」
「私達……盾二様の臣ですよね!? きょ、協力してください!」
「お、お願い、します……」
………………
羨ましい、というのだろうか?
それとも……ちょっと怖い?
「ま、まあ……私に出来ることでしたら」
「「やった!」」
二人がそろって手を合わせます。
ふむ……すみませんな、盾二殿。
どうやら、私もお節介のようです。
―― 盾二 side ――
ゾクッゥ!
「!?」
俺は周囲を見回す。
黄巾が篭城する宛城。
それを包囲しているのは、俺たち董卓・孫策・義勇兵、三軍合同の陣の中。
包囲の兵は、孫策軍一万を加えて三万ほど。
対する篭城している南陽黄巾軍は、およそ二万。
だが、堅牢な城壁に守られた城に対して、まだ編成中の俺たち。
未だこちらの引継ぎの再編が済んでいない為、現在は睨み合いが続いている。
その陣の様子を見るために、俺はここにいた。
まだ陽は天頂にあり、これからさらに暑くなってくるだろう。
にも関わらず……なにか、とんでもない寒気を感じた。
なんだろう……もしかして孫策さん?
「呼んだ?」
「うぁお!?」
って、イターっ!?
後ろには孫策さんが立っていた。
お、俺の背後を取るとは……
「い、いつからそこに!?」
「たった今よ? ねぇ、それより……昨日のこと、考えてくれた?」
そう言って、胸を強調して擦り寄ってくる孫策さん。
そのままピトッと腕を絡んでくる。
「い、いや……そ、そもそも俺、貴方と会ったの昨日が初めてなんですけど!?」
「うん。私も貴方と会ったの、昨日が初めて」
「それがなんで急に夫だとか言いだすんですか!?」
「うーん……勘?」
「勘かよっ!?」
思わず素で答えてしまった。
というか、勘で結婚決めるってどういう神経しているんだ!?
「か、勘で結婚を決めないでください! そもそも俺は貴方のことは何も知らないんですよ!?」
「そんなのこれから知っていけばいいじゃない。なんなら今晩閨でも……」
「だから、なんで結婚より後回しなんだー!?」
「もう! なによ、わたしの事見惚れていたんじゃないの!?」
う……いや、誤魔化しただけです。
と、言いたい……言ったら殺されそうだけど。
「い、いや、確かに綺麗な方とは思いましたけど……いきなり結婚しましょう、はいそうですね、なんていう男がいるわけないでしょう!?」
「もー固いんだからぁ……」
「いやいやいや! 普通だからね!? 普通の反応だからね!?」
ちょ……マジで、マジ
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