月光校庭のエクスカリバー
第1話
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いに干渉しないことになってるのだから仕方ないのよ」
ふむ・・・・・・・。どうやら、彼女も悪魔ということらしい。僕は匙くんから隠れるように兄さんの背中に隠れる。幸い気づかれていない。できればこのままやり過ごしたいものだ。
「この学園の生徒会長、支取蒼那様の真実のお名前はソーナ・シトリー。上級悪魔シトリー家の次期当主様ですわ」
補足説明ありがとうございます。朱乃先輩。
話を聞いていくと、学園生活を送れるのは生徒会のおかげらしい。
「俺の名前は匙元士朗だ。二年生で会長の『兵士』だ」
「おおっ、同学年で同じ『兵士』か!」
兄さんは同じ『兵士」がいてうれしいようだ。しかし、匙くんの方はあまりうれしそうではない。
「俺としては、変体三人組の一人であるお前と同じなんてプライドが傷つくんだけどな・・・・・・って、あ・・・・・・・」
意外と手厳しいな。まあ、わからなくもないけど。そして、ばれた。
「どうも」
無難なあいさつをしておく。視線は合わせない。
「あら、あなたたち知り合いなの?」
「ええ、まあ・・・・・・」
リアス先輩の質問に答える。
「歯切れが悪いわね。何かあったの?」
「そうなのですか、サジ?」
興味を持った会長さんが匙くんを問い詰める。
「それは、その・・・・・・」
向こうも、言いにくそうだ。
「ナギ、何があったのか話しなさい」
リアス先輩が不審に思ったのか強い口調で言ってきた。
「・・・・・・わかりました。あれは1年位前のことだったと思います」
「おい! やめろっ!」
「サジ、おとなしくしてなさい」
止めようとしてくる匙くんを、シトリーさんが止める。
「まあ、自分で言うのもなんですけど、僕って女っぽいじゃないですか。名前も渚って男子でも女子でも使える名前ですし。それで男子の制服を着ていても、男装の女子って入学当初思われていたみたいなんですよね」
「待ってください・・・・・・。つまり、サジは・・・・・・」
「ええ、たぶん会長のご想像の通りです。彼に告白されました」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
沈黙が部屋を支配する。誰一人口を開かなかった。匙くんはorzの体勢だ。これが僕と彼の空気がよくない理由だ。
「仕方ないじゃないですかッ! 男子だなんてわからなかったんですッ! 女の子だと思ったんですよぉぉぉぉぉぉぉぉッッ!! 俺は悪くないぃぃっ!!」
涙を流し、床を叩きながら叫ぶ匙くん。そんな匙くんに兄さんが近づいた。まあ、男子からの告白は初めてではなかったが、顔を合わせたら気まず
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