月光校庭のエクスカリバー
第1話
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アーシアさんはリアス先輩に言われたとおり、ボールを追いかけて行った。
「次、祐斗! 行くわ!」
今度は祐斗の方へボールが飛んでいく。
「・・・・・・・・・・・・・」
余裕でキャッチすると思ったが、ボーっとしていた祐斗の頭にボールが直撃した。
「木場! シャキッとしろよ!」
兄さんが祐斗に声をかける。その声に祐斗は気づいて視線を向けるが、きょとんとしていた。どうやら頭にボールが当たったことに気づいてないらしい。
「・・・・・・・あ、すみません。ボーっとしてました」
下に落ちたボールを拾って、リアス先輩の方に投げる。リアス先輩はため息をつきながら、ボールをキャッチした。
「祐斗、どうしたの? 最近、ボケッとしてて、あなたらしくないわよ」
「すみません」
素直に謝る祐斗。だが、リアス先輩の言うとおり最近の祐斗はおかしい。どこか遠い目をしていたり、何かを考え込んでいたりしている。あの写真を見てからああなった気がするから、祐斗は聖剣に何かしらの因縁があるのだろうか。
「ふむ・・・・・・・」
ん? リアス先輩がまた本を読みだしたな。最近リアス先輩はよく本を読んでいることが多い。
「まったく部長ったら・・・・・・・・」
「朱乃先輩」
いつの間にか朱乃先輩が近くに来ていた。
「マニュアル本なんか読んでもその通りに行くわけありませんのに」
「?」
朱乃先輩はなにやらリアス先輩の読んでいる本についてご存知のようだ。
「でも、部長が本を読んでいる間はチャンスですわね」
よくわからないことを言いながら、朱乃先輩は戻っていった。
「さーて、再開よ!」
リアス先輩がバットを振り上げる。練習は再開された。
■◆■◆■◆■◆■◆■◆■◆■◆■◆■◆■◆■◆■
昼食をクラスの友人たちと食べた後、部室に向かう。
「渚」
「ナギさん」
呼ばれて振り返ると、兄さんとアーシアさんがいた。
「一緒に行こうぜ」
兄さんがそう言ってきたので、うなずいておく。
しばらく歩くと部室に着いたので。入っていく。すると、そこには部員以外の人物もいた。
「せ、生徒会長・・・・・・?」
兄さんがそう言う。確かにこの人は生徒会長だ。名前は支取蒼那。
「なんだ、リアス先輩、もしかして俺たちのこと話してないんですか?」
見ればその生徒会長さんの隣に、男子生徒が一人。最近生徒会に入った男子だ。匙元士朗と言って、僕は会いたくない人物だ。理由はまあ、いろいろあったのである。
「サジ、基本的に私たちは『表』の生活以外では、お互
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