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ハイスクールD×D 新訳 更新停止
第1章
旧校舎のディアボロス
第12話 イッセーとシスター
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クリッド・ギア》なのか?
 そんな事を考えていたら、シスターが戻って来た。

「すみません。つい」
「ああ、別に良いけど。……その力は……?」
「はい。治癒の力です。神様からいただいた素敵なものなんですよ」

 微笑む彼女だけど、どこか寂しげだった。
 それからしばらく歩いていると、古ぼけた教会が見えてきた。

「あ、あそこです!よかったぁ!」

 シスターが安堵の息を吐く。

 ぞくり。ぞくぞく。

 体中を嫌な汗と悪寒が走っている。俺が悪魔だからだろう。
 早々に立ち去ろう!

「じゃあ、俺はこれで」
「待ってください!お礼がしたいので中でお茶でも…」
「いや、俺急いでいるから!?」

 悪魔の俺が教会でお茶は駄目だろう。

「……そうですか……」

 彼女はとても残念そうにしている。

「あ、俺、兵藤一誠。イッセーって呼んでくれ。君は?」
「私はアーシア・アルジェントと言います。アーシアと呼んでください」
「じゃあ、アーシア。また会えたら」
「はい!イッセーさん、必ずまたお会いしましょう!」

 そこで俺達は別れた。


ー○●○ー


「二度と教会に近づいちゃ駄目よ」

 イッセーが部長に怒られていた。理由は教会に近付いたからだ。
 近づいた理由は道に迷っていたシスター送っていたからだそうだ。

「教会の関係者にも関わっては駄目よ。特に『悪魔祓い(エクソシスト)』とは」
「は、はい」
「部長。そろそろ、その辺にしといたらどうですか?」

 俺は部長にそう告げる。

「そうね。とにかく、今後は気を付けてちょうだい」
「……はい」

 とりあえず、説教は終わった様だ。

「部長」
「何かしら、朱乃?」
「討伐の依頼が大公から届きました」
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