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とある六位の火竜<サラマンダー>
伝えるということ
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。すみませんでした……」

反省文に始末書を書かされ、散々怒られた後、ついに解放された蓮達は床から立ち上がる。

「で、なんでお前らはあそこにいたのかな?」
「え、え〜っと……」

言いよどむ佐天に対して笑顔で優しく訊く蓮。

「な・ん・で・だ?」
「面白そうだと思って2人のあとをつけてました……」

完璧な笑顔で目が全く笑っていない蓮を見て佐天が怯えながら言う。御坂や白井はやれやれという感じだ。

「ったく……、まぁいいか。」
「……怒らないの?」

おそるおそる訊く佐天に蓮は言う。

「まぁ、俺としては見られて困るものでもないし。なんか恥ずかしいこと言ってた気もするけど。」

蓮はそう言って笑う。佐天は蓮の言ってたことを思いだし、なにか温かい気持ちになりながら怒られなかったことに安堵の息をつく。

「でもなんで2人は闘ってたの?」
「え、え〜っと……」

御坂に訊かれて松野を見ながら言いよどむ蓮。そんな蓮の視線を受けて松野が口をひらく。

「俺が喧嘩売ったんですよ。佐天にフラれた腹いせに。」
「「「え?えーーーっ!?」」」

松野のカミングアウトに御坂と白井、初春が驚きの声をあげる。佐天は少し予想はしていたのか、驚きはしているものの声はあげなかった。

「ちょっ…え?佐天さん、告白されてたの!?」
「佐天さん!聞いてないですよ!?」
「ちょっ……!御坂さんと初春落ち着いて!!なんでそれが神谷と闘うことに……」

驚きのあまり、佐天につめよる御坂と初春を落ち着かせつつ佐天は松野に訊く。ちなみに白井は

「私もいつかお姉様と……」

などと言って完全にこちらの話しは聞いていない。

「神谷に勝てば佐天に認めてもらえるかなって……」

佐天の問いに対して、少し伏し目がちに言った松野をみんなが見つめる。この考えが間違っていると理解している松野はなにも言えない。蓮はそんな松野を見て

「ふぅ……まぁもう遅いしとりあえず帰るか。」
「「「え?」」」

そう提案する。みんなのきょとんとした顔を無視しつつ蓮は続ける。

「初春たちはまだ仕事あんの?」
「あ、はい。まだ少し……」
「じゃあとりあえず御坂さんと佐天を送って帰るか。」
「べ、別に私は送ってもらわなくても…」
「そうですの!お姉様を男に送らせるなど……!!」

初春の答えを聞いて話を進めようとした蓮を、いきなりこちらの話しに復活した白井が止める。

「でも白井さん、神谷さんに送っていってもらえば御坂さんに絡んだ不良の被害が減りますよ?」
「で、でも……なら私が……!!」
「仕事残ってるじゃないですか。」
「私とお姉様の楽しい帰宅路が……」

初春にいろいろ指摘されてがっくりと項垂れる
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