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我が剣は愛する者の為に
真相
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事実、遅れていけばかなり面倒な事になるし、月火と秋蘭が言った言葉の意味は後で考えよう。
俺達が目指す街はそれほど遠くはないが、馬は走らせて二、三日くらいかかる。
そして。

「着いたな。」

街の姿は俺達の視界で見えるくらいまで近づいていた。
と、街の方から何かが出てきて砂塵を舞いながらこちらに向かってくる。
おそらく、あの街の兵だろう。
未確認の部隊が突然やってきたのだ。
斥候にでも姿を確認されていてもおかしくはない。
兵士の一人に曹と俺の旗を掲げるように言い、俺達はその場で動きを止める。
ここで変に動けば警戒させてしまうかもしれない。
やってきた部隊から一人、近づいてくる。
黒い服に黒の鎧。
全身を黒く染め上げた男の髪も黒く短い。

「お前達は何者だ。
 旗を見た限り、曹操の部下と見るが。」

「貴殿の主からの緊急要請で来た、名は関忠という。
 こちらは副将の司馬懿。」

軽く頭を下げる胡蝶。
意外かもしれないが、彼女は自分が面白い事を体験できるのならきちんと礼節はする。

「私は雲流。
 思っていた以上に速い対応助かる。
 では、主君に会って明日にでも討伐を協力してもらいたい。」

「今日ではないのか?」

「既に私達で対応したが逃げられてな。
 警戒して今日は出てこない可能性がある。
 もし襲撃の報告があったら、すぐに手を貸してもらう。」

そう言って雲流は部隊を引き連れて街に戻る。
俺も彼の後を追い、やがて街に入って行く。
街には行った時の第一印象は特に悪いように見えなかった。
むしろ、賑やかで活気があるように見える。
だが、家と家の間にある暗い路地のような道を見て、俺は馬を止めて急いで降りた。
人を掻き分け、そこに横たわっている少女を抱きかかえる。
少女の服はボロボロで顔も土で汚れ、髪はバサバサで痛みきっている。
呼吸は浅く、おそらく危険な状態だ。

「このままじゃあまずいな。
 おい、ここらへんに医者は」

近くにいる住民に医者の所在を聞こうと、近づいた瞬間。

「く、来るな、汚らわしい!」

汚物を見るかのようなひどく軽蔑的な目つき。
言葉を聞いて俺は足を止める。

「汚らわしい?」

「そんな泥に汚れた子供を良く抱きかかえるな。
 病気でもうつったらどうする?」

「何を・・・言っている。
 死にそうになっているんだぞ!」

俺の言葉に別の住人が反応して言葉を投げ返す。

「んだって、そいつ弱者で貧乏じゃん。
 俺達みたいな奪う側の強者とは違うし、そもそも死にそうになっているのはそいつが悪い。」

耳を疑った。
辺りを見回すとほとんどの住人が同じ目をしていた。

「貴様ら・・・」

拳を強く握りし
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