五話
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ェルゼンハイムも炎で闇を打ち消し対抗しようとする。
穴が塞がりオーロラ粒子の無尽蔵な補給が出来なくなったとはいえ一対一ならまだヴェルゼンハイムが有利だろう。だが今、オーロラフィールドで嘗てと同じ、いやそれ以上の力を取り戻したニルフィリアのみに集中できないのでは局地的な戦闘ではニルフィリアに分があった。
炎の守りを掻い潜った闇がヴェルゼンハイムの本体を侵食する、じわじわとその領土を広げる闇にその部分を放棄するがその瞬間侵食速度が急速に速まり瞬く間に喰らい尽くし量を増した闇が再び喰らいつく。
周囲に群れる汚染獣も同じ様にニルフィリアの闇の餌となり、その勢いを増すのに一役買っている。炎も闇を削るが闇の勢いに押され気味である。
「行きます」
「折角グレンダンの外に出たんだから少しは成長したのか」
「えっと、先生が少し時間を稼いでくれれば……」
「師匠に頼むことじゃないだろ、そりゃ」
「可愛い弟子のため、先生にお願いしてるんじゃないですか」
「仕方ねえな、思いっきりやってこいよ」
そんなどうしても真剣味に欠けてしまうトロイアットと話をしながら剄技を放つ。
外力系衝剄の化練変化、紅蓮波濤。
辺り一面を埋め尽くす炎の波が狼面衆、汚染獣、ヴェルゼンハイムを一斉に飲み込もうとする。
狼面衆や未だ若いと思われる汚染獣は飲み込まれたまま出てくることは無いが老性体クラスともなれば傷を負いながらも炎の壁を突破しクララに迫る。ヴェルゼンハイムは炎を纏っているためか殆ど効果が無い。
紅蓮波濤を制御しているクララにそれを迎え撃つ手段はないが避ける素振りも見せない。
「はい、いらっしゃい」
外力系衝剄の化練変化、七つ牙。
トロイアットの杖状の天剣の先から剄によって形造られた七つの顎を持つ大蛇、その牙が老性体クラスに噛み付き、喰らっていく。
その首の幾つかはヴェルゼンハイムにも牙を立てると噛み付いた首が分離して表面に張り付く剄の球になる。七つ牙の本体には新たな首が生まれヴェルゼンハイムに噛み付いては首の部分だけが離れるのを繰り返し、剄の球が十を超える。
「ブレイク」
トロイアットが指を鳴らすのと同時にそれら全ての球が弾ける。
外力系衝剄の化練変化、聖戦謳歌。
球の内部が一気に消失し同時に弾けることで、内部を抉り取り外部を爆発による衝撃で弾き飛ばす。先の戦いの際は伏剄を利用していたが今回は七つ牙からの応用のため剄量も少なく全体を覆うことは出来ない為各個に爆破している。
その隙に剄を練っていたクララが動く。
活剄衝剄混合変化、雷光。
文字通り雷を身に纏い一閃の光の如き速さで動く剄技。化錬剄で活剄を電気に変え通常の限界を超えた速度での行動を一時的にだが可能にする。
そんな一瞬の後、クララの姿はヴェ
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