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真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
黄巾の章
第15話 「ねぇ、貴方……孫呉にこない?」
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しないでくださいねぇ」

 ……見てなさい。
 必ず殺してあげるわ。

「それじゃあ、もうすぐ董卓軍の将軍がいらっしゃるので、一緒にお出迎えしてくださいねぇ」




  ―― 張遼 side ――




「ウチは董卓軍の張遼や。帝の詔により、この地の黄巾軍はウチらが受け持つことになった。袁術殿は、すぐに参集せよとの帝のお言葉やで」
「は〜い。袁術様に代わり、この張勲が承りました〜」

 む?

「袁術殿はどないしたんや?」
「袁術様はぁ、今少し体調が優れないので休んでおいでです。私が全権を代行していますので、御下命は謹んでお受けいたします〜」
「そうか、お大事にの。で、今はどんな状況なんや?」
「はい〜それについては、うちの客将である孫策さんからお話されるかと〜」
「ほう。江東の虎の娘かいな。どの人なん?」
「わたしよ」

 そう答えて歩み出る女性。
 ほう……なるほどなるほど。

「ウチは孫堅はんに会ったことあるけど、よう似とるわ……孫堅はんは残念やったな。お悔やみもうしあげるで」
「いえ……もったいなきお言葉です」

 一瞬、悔しそうな表情を見せつつ、頭を下げる孫策はん。
 ……そら悔しいやろな。
 孫堅はんが生きとったら、彼女は袁術の客将なんかになっとらんかったやろうに。

「董卓軍の方に全部お任せするのは失礼ですので……こちらからは孫策さんに、このままここに残ってもらいます〜。董卓軍の指揮下でかまいませんので、よろしくお願いしますね〜」

 なんや……ずいぶんな扱いやな。
 孫策はんも悔しそうな顔をしとる。
 ……もしかして、人質でもとられとるんかいな?

「ほんまにええんか?」
「はい〜」
「…………」

 ウチは孫策はんに聞いたつもりやったんやけどな……
 張勲が答えて、孫策は黙っとる。
 まあ、ウチが関与する問題でもないか。

「わかったわ。詳しくは孫策はんから聞くとするわ。ほな、袁術殿にはよろしゅう伝えてんか。できるだけ早く出発するよう薦めるで」
「わかりました〜」
「じゃあ、孫策はん。ウチらの陣で話をしてもらえるか? ウチの軍師や副官もおんねん」
「……わかったわ」

 ウチは孫策はんと一緒に天幕を出る。
 それから陣へ入るまで、孫策はんの表情は固いままやった。




  ―― 盾二 side ――




「というわけで……彼女が孫策はんや」
「姓は孫、名は策、字は伯符(はくふ)……よろしくお願いするわ」

 褐色の肌に桃色の髪、美しい顔なのに少し仏頂面(ぶっちょうづら)な女性が、頭を下げる。
 
(にしても……孫策だって?)

 確か、この頃は孫堅の代じゃなかったか?
 霞の話だと、
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