第二幕その三
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クレオンタはまだ二人に気付かず一人であれこれと考えながら述べていた。
「今夜はお野菜を使ってあっさりしたものにしようかしら。お魚も一緒に」
「早く出るとしよう」
「そうですね」
二人は彼女の姿を認めてそそくさと台所から消えようとした。ところが。
「あっ、あんた達は」
「むっ、しまった」
「見つかったか!」
その通りだった。クレオンタに見つかってしまったのだ。魔女は彼等の姿を認めるとすぐにその手に大きな柄杓を出してきたのであった。
そうしてその柄杓で。二人を殴らんとしてくる。
「私の御馳走を取ろうなんていい度胸ね!許さないわよ!」
「王子、あれを」
「あのリボンをか」
「はい、投げればいいかと」
「よし、それなら!」
王子は道化師の言葉を受けて早速懐からそのピンクのリボンを出して魔女に向かって投げる。魔女はリボンを見るとすぐに柄杓を放り出してそれを手に取ったのだった。
「リボンじゃない、それもピンクの」
リボンを手に取って喜色満面であった。
「これなら丁度いいわ。こうして」
早速そのリボンで髪を括りだす。そしてツインテールにしてみて。
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