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真剣で武神の姉に恋しなさい!
放課後 朝の決着そして・・・
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前はまだまだ未熟者ってことよ。

 内心思いながら千李は百代を横目で見る。

「むー。姉さんのけちー」

 百代は頬を膨らませていた。

 その姿にため息を漏らしながら千李は言った。

「ケチで結構」

 ……まぁ、そんなに急がなくてもいいかもね。

 姉として妹を叱咤しながらも心配をする千李だった。

 そんな二人の光景を見ながら大和と一子は話していた。

「なんか千李姉さんがいるとモモ姉さんが一気に、子供っぽく見えるな?」

「そうねー。でも私はそんなお姉様たちが大好きだけどね!」

「そういう意味じゃないんだけど……。ま、いいか」

 そうこうしているうちに門に到着。

「じゃあ三人ともまた明日」

「ええ」「ああ。明日な大和」「気をつけて帰りなさいよ、大和〜」

 三姉妹はそれぞれ大和に別れを告げた。

 大和が見えなくなると千李が妹達に提案する。

「さてと、じゃあ私達も中に入って風呂にでも入ろうかしらね」

「ああ、じゃあ姉さん久しぶりに三人で入ろうじゃないか。なっワン子?」

「うん!!一年ぶりだしね」

 そういうと一子は千李の手を握った。
 
「はいはい。じゃあ行きましょう」

 三人が振り向くとそこには鉄心が立っていた。

「なんかようか?じじい。」

 百代が怪訝そうに聞く。

「うむ。千李やちょいと話がある。なに、ものの5分程度じゃ」

「まぁいいけど。じゃあ二人とも先言ってて。すぐ行くから」

「ああ、行くぞワン子」

「うん。じゃあ千姉様お風呂でね」

「はいな〜」

 二人が中に消えたのを見ると鉄心が口を開いた。

「まずは礼を言うぞ千李。百代の戦闘本能を抑えてくれてありがとうの。昨日までと比べればかなり抑えられておる。お前のおかげじゃ」

 妹と戦う役をさせて悪かったのうと鉄心は続けた。

 千李はそんなこと気にした風もなく結んでいた髪紐を解いた。

 夜の風に千李の黒髪がなびく。
 
「いいって別に。妹の面倒を見るのは姉の役目だから。それに、戦う前にも言ったけどアレぐらいなら、私のガキの頃の方がもっとひどかったでしょ?」

「そうじゃのう。確かにあのときのお主は、昨日までの百代と同じかそれ以上じゃったからのう」

 鉄心はしみじみとした様子で言った。

 そう、千李にも百代と同じことに陥ったときがあるのだ。

 ただ強い奴と戦うことのみを求めていたまさに、餓鬼の時代が。

「あのとき、じじいが湘南の極楽院に送ってくれたから今の私があるのよ。そこには感謝してるわよ」

「極楽院か、そういえばそろそろ行った方がいいじゃないのかの?その髪紐に込められた封印。そろそろ切れ
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