GGO編ーファントム・バレット編ー
52.接触
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らさっきの戦いで十五分経過しているため地図上の輝点は移動している。
輝点を一つ一つ押していき奴を探す。
違う......違う......違う......あれ?
全ての輝点を押したが奴......《スティーブン》の姿がどこにも見当たらない。数を数えてみるが数が合わない。生き残っているプレイヤーが二十人。暗い死んだプレイヤー七人。合計、二十七人。
「どういうことだ?」
地図上のシノンとキリトを探す。
.......見つけた。
だが、キリトの姿がどこにも見当たらない。
あいつのことだから変な方法でスキャンを回避する方法を見つけてそうだけどな。
とりあえず、シノンの元へと目指すか。
この男の行動には驚きよりも呆れることの方が多い。先ほどの《サテライト・スキャン》に捕捉されなかった理由が、防具を全て外して川の中を潜っていたからという何ともすごい理由だった。
「......ともかく、川の底に潜ってれば《サテライト・スキャン》には捕捉されないってことね。覚えておくわ。でも、あんたがそこまでして追ってたきたペイルライダー、強いことは強いけど、そう大した奴でもなかったみたいよ。一発大きいのを喰らっただけでビビって立てなくなるようじゃ、とてもこの先.......」
するとキリトの言葉が遮る。
「いや......、ビビってる、ってのは違うそうだぞ......。よく見ろ、あいつのアバターに、妙なライトエフェクトが......?」
「え......」
慌ててスコープで確認すると、夕日で判別がしにくくなっているがペイルライダーの青白い迷彩服を、スパークが覆っている。
あのエフェクトは!
「で......電磁スタン弾......!?」
「な、何だよそれ?」
「名前のとおり、命中したあとしばらく高電圧を生み出して、対象を麻痺(スタン)させる特殊弾。でもかなりの大口径ライフルでないと装填できないし、そもそも一発の値段がとんでもなく高いから、対人戦で使う人なんかいない。パーティーの大型Mob狩り専用の弾なの」
びくん、というその振動が、私とキリトの体を伝わる。
私たちの潜むブッシュから、北に二〇〇メートル離れた地点で、東西に掛かる大きな鉄橋。その西側にすでに死亡判定されている私がうちとったダインのアバターが転がり、東の森からスタン弾を撃たれたペイルライダーは、さらに五メートルほど北で横倒している。
その二人のちょうど間くらいに橋を支える鉄柱の陰から、黒いシルエットが現れる。
一瞬、プレイヤーかどうかもわからないくらい輪郭がぼやけている。スコープ越しに目を凝らすと姿が現れる。全身を覆う灰色のボロボロのフードマント。《ギリーマント》というべきだろうか。
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