第二十六章 娘って、良いよなぁ
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シグナムの運転でなのはと俺で少女の元へ着いたのだが、シャッハ曰く行方不明になったそうだ。
「すいません。私の不手際です」
「早急に確保だ。シグナムはシャッハと建物内を。なのはは空から探してくれ。俺は地上を探してみる」
「ハッ」
「わかったの」
シグナムは敬礼後、シャッハと移動して、なのはは空を飛んだ。
俺は、近場を捜すことにした。
歩いて五分。
がさっと草むらから出てきた人影。
小さくて、弱くて、幼い。
「……」
「……」
瞳。大きく開かれてそれを見た。右目が翡翠、左目が紅玉の綺麗なオッドアイであった。
見つめ合う。
視線を合わせるように屈んで、
「名前は?」
「ヴィヴィオ……」
問いかけに答えた。
ヴィヴィオか。
「良い名前だね。何してたの?」
「パパ、いないの。ママ、見つからないの……」
「そうか……。お兄さんと探そうか」
「うん……」
念話で探しているなのは達に発見、保護した事を伝えた。
子供かぁ。
俺となのはの子供……。
まだ気が早いな。
●
「俺が……、パパだ!」
「お父さん! ファーザー! 父親!」
「俺が、パパだ!」
「ファーター! パピー! パーパ!」
「パパは俺だ!」
「アパ! パードレ! ん……」
ヴィヴィオは悩む。
「パパ……」
ネタ切れか。
意外と粘ったな。
さて、なのは達は、カリムの所でお話し合いだし、新人達は訓練だし。
暇なのは俺だけで、ヴィヴィオの面倒を見ているのだが。
保護した後に、面倒を一番見ているのは俺なわけで、何を考えたのか、なのはが、即効で俺をヴィヴィオの保護責任者にして、自分もまた、保護責任者となって、それに感づいたフェイトが後見人になり、二人の母と一人の父親と一気に家族の増えたヴィヴィオ。
引取先を探して、本当に良い行き先で幸せになって欲しいと、なのはは言っていたが、暗に子供が欲しいと言う意思表示だと思う。
それに、ヴィヴィオを他家に引き取らせる気が無いような気がする。
正式にヴィヴィオを引き取るのもそう遠くない未来だと思う。
こうやって、逃げ道を無くして俺をどうしたいんだろう。
婚約してるんだけど、不安なのだろうか。
「なー、ヴィヴィオ。なのはママはどうしたいんだろうね?」
「結婚したいんじゃないかなー?」
女の子の成長は早いのだろうか。
「婚約はしてるんだよ。今は、色々と忙しくてね。結婚はそれが落ち着いたらって思ってるんだよ」
「うん。い、いっぷ? 一夫多妻だ! パパは二人のママがいるからそうだよね?」
「そーだね。その言葉誰に習った?」
「フェイトママ」
そーか。
フェイト。何教えてやがる!
「フェイトママがね。沢山結婚
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