三話
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相手は伸ばされた手から逃げようとするが、すぐさま方向転換した一方通行につかまり、地面に倒され身動きが取れなくなる
「これで終わりってか。ちょろすぎンぞおィ」
『そう言わないでもらいたいな。この実験では毎回のデータが次に引き継がれるため、段々と強くなっていくはずだ』
「そういうもンかねェ。……ってやっぱそうか」
研究者に対して悪態をつきながら、一方通行は動きを封じられながらももがいている相手を確認し呟く
「随分と早ェ次だなおィ、ミサカ」
疑問が解け軽く息を吐く
恐らくミサカはこのことを知っていた。だからあんな顔をしたのだろう
ンなこと気にしなけりゃいいのにと思いながら顔を監視カメラに向ける
「これで実験は終わりだ。次はなンだ?」
『何を言っている?まだ実験は終了してはいない』
「……その通りです。まだ終わってはいないとミサカは警告します」
もがきながら何か言っているミサカを無視しながら一方通行は言葉を返す
「こいつは見ての通りもう戦えねェ。それともまだ誰かいるってのか」
『いや、相手はその一人だけだ』
「だったらもう終わりだろ。オレはもうこいつを倒した」
『倒した、か。ああ、どうやら誤解させてしまっていたようだな。言い換えよう』
そして、次の言葉を聞き、一方通行の思考は止まり――
『相手を殺せ、一方通行』
瞬間、銃声が鳴り響いた
「――――な!!!」
恐らく今の言葉で思考が止まってしまったせいだろう。なんとかミサカの右手が一方通行の拘束を逃れ、そのままゼロ距離射撃を敢行した
止まってしまった思考のせいで変に反射した結果、銃器を破壊しミサカの右手をその破片で傷つけるとともに、その弾丸はミサカの腹部を貫通し、暴発した残弾がミサカの体中を抉る
見たところ大切な臓器を避けており致命傷ではないが大量に血が流れ、このままでは危ないのは考えるまでもない
すぐさま幹部に触れて血の流れを操るとともに一方通行は携帯電話で救急車に連絡を入れる
『【樹形図の設計者】の予測に基づいた結果、一方通行はレベル5第三位、通称超電磁砲を百二十八回殺すことによってレベル6に至れることが分かった』
気絶しているミサカに一方通行が触れ、左手で血流操作を行い、右手で電話をかけている間もその言葉は止まらない
『しかし、超電磁砲を百二十八体も用意することは不可能。そのため、代案が出されることとなった』
『バンクに登録されていたDNAマップを使い、超電磁砲のクローンを作成。しかし、作成されたクローンが持つ力は高い個体でレベル3程度の物。そのため再度【樹形図の設計者】による予測を行った』
『その結果、クローン二万体を二万通りの戦場で殺すことによってレベル6に至れることが判明した』
『
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