機動戦士ガンダムSEED
0240話
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『乾杯!』
パーティ会場に乾杯の音頭が響き、俺もまたコーネリアやムウ、ナタルと軽くグラスをぶつけ合う。
「それにしてもここ暫く見なかったが……どうしていたんだ?」
オレンジジュースを飲みながら、ムウとナタルへと尋ねる。
「私は、その……オーブでの生活に慣れるのに忙しくてな」
「俺はまぁ、ナタルに付き合って買い物したり、アークエンジェルのメンバーとこれからの事を相談したり……ちょっと珍しい所ではキラの相談に乗ったり、だな」
「キラの?」
キラは現在アークエンジェルを降りて、オーブで家族と共に暮らしている。カガリとの関係については、結局表沙汰にしない事にしたらしい。……まぁ、表沙汰にしてしまえばユーレン・ヒビキの血を引くスーパーコーディネーターとしてブルーコスモスの狂信者共に狙われ続ける羽目になるし、しょうがない。キラとしても自分の周囲にいる友人達をテロに巻き込みたくはないだろうしな。
「ブルーコスモス関係か?」
今パッと思いつくキラの悩み事と言えばそれくらいだ。
だが、俺のその質問にムウは面白そうに笑いながら首を振る。
「そんな深刻な問題じゃないよ。……いや、ある意味では非常に深刻とも言えるか」
「全く。ヤマト少尉……いや、ヤマトをからかうのも程々にして下さい」
ナタルが溜息を吐きながら、呆れたようにムウを見る。
「からかうとは?」
コーネリアも俺と同じく気になったのか、ムウではなくナタルへと尋ねていた。
ナタルとコーネリア。これ程接点の無い組み合わせもまた珍しいが、根が軍人という共通点もあってかこの2人はそれなりに仲が良かったりする。
「その、ヤマトの事が好きな相手が2人いるというのは?」
「ああ。エターナルに乗っていたラクス・クラインと、メンデルで救助したフレイ・アルスターだったか」
「そうだ。その2人に言い寄られているのだが、どちらに対しても憎からず思っているらしくてな。どうしたらいいのかとムウに相談しに来たんだが……」
そこまで言って、何故か俺の方へとジト目を向けてくる。
「そこでムウが何と言ったと思う?」
俺にそう聞かれても、その場にいた訳でもないんだから答えられる筈がないだろうに。
「アクセルもキラと同じように複数の女に好意を持っているが、その全員を恋人として扱っているだろう? との事だ。……全く。ヘリオポリスで会った時はお前がそんなに女好きだとは思ってもいなかったよ。……いや、ラミアス艦長との関係を考えればそうでもないのか?」
「ほう? そう言えばアクセルがマリューと結ばれた成り行きに関してはマリューからもアクセルからも聞いた事が無かったな」
「……おい、ムウ。お前の迂闊なアドバイスのせいで、俺がピンチなんだが
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