第百五話 あれがオレの対戦相手だな
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ん〜私頑張って闘ったから疲れちゃったぁ」
「嘘つけ! ピンピンしてんじゃねえか!」
「そんなことないよん!」
「あるだろ! そんなんじゃ『赤影(あかかげ)』の名が泣くぞ!」
闘悟の言葉にピョコッと耳を立て目を見開く。
「へぇ、知ってたんだ?」
「『五色の統一者(カラーズモナーク)』の一人なんだろ? 調べたらすぐ分かったぞ」
「そっかそっかぁ」
楽しそうに笑いながら、闘悟から離れる。
ようやく解放されたので安堵(あんど)の溜め息を吐く。
「それにしても……」
闘悟はシャオニを観察するように見つめる。
闇魔法を使って、まるで分身のように実体を作り出す力。
それは漫画で見た忍者のようだった。それに常に何を考えてるか分からない腹黒そうな性格。
「『赤影』って名前ピッタリだな……」
「ん? なになに?」
「え? いや……」
小声で呟くように言ったのでハッキリとは聞こえてはいない。
彼女は首を傾げている。
するとモアから声が聞こえてくる。
どうやら第十回戦が始まるようだ。
ミラニ達も聞いていたようで、闘悟を置いて舞台を去って行く。
「さあて、ようやくオレの番か」
闘武場は二次予選最後の試合に興奮して盛大に盛り上がっていた。
しかも参加者は、今大会様々なことをして、有名になった闘悟なのだ。
規格外な魔力や行動もそうだが、黒髪を持つ謎の少年のことを誰もが興味深そうに見つめていた。
闘悟は自分のパートナーである鎧女であるスレンが来るのを待っている。
しばらく待っていたら、目当ての人物が出てきた。
「よぉ、今日はよろしくな」
スレンは小さく頷く。
相変わらずのだんまり……。
オレ、コイツとコミュニケーションとれる自信全くねえわ……。
出会った時と変わらず態度なので、もう意思疎通(いしそつう)を図るのは無理かなと思っていた時、対戦相手らしき二人がやって来た。
闘悟はその者達を見つめる。
見たことも無い相手だった。
特徴を上げると、一人はホウキ頭にバンダナ。
もう一人は鳥の巣のようにボサボサ頭をしていた。
どちらも男性である。
始まるまでにはまだ時間があったので、せっかくだから自己紹介でもしようかと思って近づいた。
「オレはトーゴ・アカジだ。よろしくな」
「知ってるっての!」
二人の内の一人であるホウキ頭が口を開く。
「そ、そっか?」
「ああ、お前さんは有名じゃからなぁ」
そう言ったのはボサボサ頭の男だ。
「ふん、ちょっとくらい有名になったからってあんまり調子に乗るなっての!」
何
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