第百四話 間一髪ってとこだったな
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ンマありがとうな! 俺のセイちゃんを! 俺のセイちゃんを……」
涙ながらに言うが、本当に感動しているのか口元が震えているので言葉が聞き辛い。
「はいはい、恩人が困ってはるし、そんくらいにしとき」
タイセーの頭を軽く叩いて闘悟と引き離す。
「でも、タイセーやないけど、ホンマありがとうな」
セイラは笑顔を作り闘悟に向ける。
「だがトーゴ、先程は一体何をしたんだ?」
「んあ?」
「タイセーの『白雷(ホワイトサンダー)』を彼の体に戻したようだが?」
ミラニは暴走した『白雷(ホワイトサンダー)』を防いだだけではなく、その魔法自体をタイセーの体に戻した方法を知りたかった。
「ああ、あれはオレの魔力で覆い改変魔法でただの魔力に戻して、彼の体に戻しただけだぞ」
闘悟はそんなこと何でも無いといった感じに話すが、ミラニは慣れた感じで呆れているだけだが、、セイラとタイセーは唖然としていた。
「はぁ、やはり貴様はいろいろ逸脱(いつだつ)しているな」
「へ?」
すると、それを詳しく解説するようにフレンシアの声が聞こえてくる。
「信じられないことですが、トーゴくんはタイセーさんの『白雷(ホワイトサンダー)』を魔力で押し戻したようですね」
「そ、そのようなことが可能なんですか?」
モアは皆の質問を代表して問う。
「いいえ、そんなことができるなんて初めて知りました」
フレンシアは淡々(たんたん)と喋ってはいるが、内心は闘悟を見てワクワクしていた。
一刻も早く闘悟に話を聞きたくて仕方が無かった。
彼はまだ何かを持っている。
まさにビックリ箱のような存在だと強く興味を感じる。
「そ、そうですよね。魔力をあんなふうに扱う人なんて聞いたことも見たこともありませんよ!」
「ふふふ、これは今度個人面談でもして、お・は・な・しをする必要があるわねぇ……」
その言葉を聞き、闘悟は背中に悪寒が走る。
「あ、あのフレンシア様?」
フレンシアの含み笑いを見て、寒気を感じたモアが恐る恐る尋ねる。
「え? ああ、ごめんなさい。トーゴくんの改変魔法で、『白雷(ホワイトサンダー)』をただの魔力に戻して、少しずつ彼の体に戻したのは理由があると思います」
「改変魔法というと、あの服装を変化させた魔法ですね? まさか魔力変換もできるとは思いもしませんでした! それにその理由というのも気になります」
観客達も大いに興味を持ったようで、フレンシアの声に耳を澄ませている。
「一つは周囲に被害を出さないため」
魔力に戻せば、たとえ暴走しても『白雷(ホワイトサン
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