第12話
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ど……。
なんてどうでもいいことを考えている間に、織斑先生と友永さんの会話は続いていた。
「ISで飛行しろと言っているんだ、馬鹿者。 上空200メートルまで飛行しばらく待機しておけ。 ほら、お前たちもさっさと行け!!」
「ひゃ、ひゃい!!!」
織斑先生の一喝であわてて飛行を開始する私たち。 友永さんがすごい速さで急上昇したと思ったら、それを追うようにセシリアさんが駆け上っていく。 少し遅れて私と織斑君がついていく感じだ。
上空200メートル地点で止まった私たちは織斑先生からの評価を聞いていた。 やはり織斑先生の評価は厳しく、織斑君は「性能ならオルコットに勝っているはずだ」と辛辣な言葉を投げかけられていた。
その後も上空で待機だったのでいろいろと雑談に興じる。 どうやら地上では織斑先生によるちょっとした講義が行われているようだ。 ちょっと聞きたかった気もするが、今はこの豪華メンバーの中で一緒に訓練できている喜びをかみしめていようと思う。
「どう? 【神代】は気に入った?」
喜びをかみしめていると、友永さんが聞いてきた。 正直、私のことなんてちょっとISを貸したやつだぐらいにしか思われていないと思っていたので驚いた。 【くまたん】に包まれているので顔は見えないが、こちらのことを気にかけてくれているのがよくわかり嬉しくなってしまう。
「あ、はい。 すごくいい感じです。 でも、結構長時間身に着けているのに、最適化とかされないんですね?」
ISにはその性能を最大限発揮するために操縦者の特性に合わせ、ISが自己進化するようプログラムされている。 それが最適化や一次移行などの名称で呼ばれていることである。 織斑君も試合の時に一次移行もせずに戦い、負ける寸前で一次移行を終えたことにより、セシリアさんを窮地に追い込んだりしていた。
だが、【神代】にはその兆候が一切現れない。 それなのにまるでもとから私に最適化されているかのようにフィットするのだ。
一度だけ訓練用の打鉄に乗ったときは違和感がかなりあった。 なんていうのか、中指と人差し指をクロスさせた状態で人差し指を動かそうとすると、間違えて中指が動いてしまいましたって感じの違和感があったのだ。
しかし、【神代】にはそれがない。 人差し指も中指も一切たがえることなく動かすことができる。 何とも不思議な感覚だった。
もしかして、本当に【神代】は私のために作られたISなのでは? と割と本気で考えだしていた時、友永さんから答えと共に驚愕の事実が語られた。
「ん? 最適化はちゃんと行われているはずだよ? 【神代】は誰が使っても一定以上の効果が見込めるように作られているから。 誰でも一定以上の効果が得られるように
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