第一話
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れる。要はダンジョンマスターである俺に敵意を抱く者すべてが該当するわけだ。
ダンジョンの運営を始めた初期の頃はなかなかダンジョンポイントが貯まらないため、通路などはすべて手作業で行わざるを得ないらしい。俺はアリアードを譲り受けた身からそのようなこととは無縁だったが、これからはそうも言っていられないんだな……。
階層はアリアードでは五レベルにつき一階層が追加される設定だ。ここでもそうだとは限らないが基本的な設定は変わらない様子だから恐らく同じだろう。
【マップではダンジョン内の構造を確認することが出来ます。光点に触れることで対象の詳細を知ることが可能です】
試しに自分の青色の光点をタッチしてみる。
〈狭間八雲〉
性別:男性
レベル:二三七五
称号:異世界の訪問者、不死殺し、主従の契約(主)、神殺し、超越者、魔王、魔を総べる者、動物王、好色王の資質
ギフト:天使長の加護、精霊王の加護、幻獣王の加護、竜王の加護、未知なる者の加護、淫魔の女王の愛、恋の女神ミオラの愛
「ふむ、特におかしな点はないな」
俺のデータが書かれた小型スクリーンを消す。
【以上でダンジョンの説明を終了します】
女性の声が途切れると、眼前に投影されていたスクリーンがすべて消えて無くなった。
シオンに向き直った俺は早急に片付けなければいけない案件を割り出す。
「侵入者は私とダーシュで対処できますので、まずは生活空間の確保ですね」
「だな。とはいってもDPはゼロだから自分たちの手でどうにかするしかないか」
入り口に陣取っていたダーシュが居なくなったため、近いうちにでも冒険者がやって来るだろう。それまでの間に部屋の一つや二つは確保しておきたい。
俺は指輪が置いてあった場所の真ん前に椅子を『倉庫』から取り出した。仮にも魔王の根城だ。ただっ広いだけの広間では味気ないためアリアードの【玉座の間】を参考に少々改築する。
とはいっても然程大それたことはしていない。広間の奥の方に玉座のような無駄に凝った椅子を置き、八段の小さな段差を作って上座にしただけだ。
この広間は今後【ラビリンス】の中枢となる場所のため、少しでも威厳を持たせたいからな。光量を調節して顔に影が出来るような演出も作る予定だ。
「〈テラーバイト〉」
足元の影が広がり壁を覆うと、覆った部分が影に呑まれて消失する。瞬く間に壁を飲み込み十畳ほどのスペースを確保した。地系統の上位魔術で鉄製の扉も作る。
「シオン」
「はい。――土の精霊たちよ。我が声を聞き、力をお貸し下さい」
土の壁から黄色い光を放つ光球
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