暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第5話 第1層・はじまりの街・西フィールド
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いが、流石に空腹には勝てない。そう言わんばかりだった。
(ん……オレは空腹に勝ってる……のか?)
リュウキ自身はそう思わずにはいられなかった。確かに、空腹感はあるがそこまででは無かったからだ。
「まあ、ここでのメシは空腹感がまぎれるだけだからな」
「でもまぁ、味がいいのもあるだろう?」
「へ?そんなのもあるのか?」
「ん。あるな。食材の中でもランクがあるし」
「マジか! そりゃ今後が楽しみだ! だが……、今は5時半に熱々のピザを頼んでいるんだ! そっちのを堪能してくるぜ!」
「準備万端だな」
キリトは本当に感心してるのかどうかは、判らないがそう答えていた。
「まあ、その後にまたログインするさ。それよりもどうだ?オレこの後、仲間と落ち合う予定なんだ。良かったらフレンド登録しないか?」
「え………」
「…………」
2人とも、クラインの言葉を訊いて、言葉を詰まらせていた。フレンド登録については、難色を示しているのだ。……抵抗があるから。
「いやいや! 無理にとは言わないんだ。それにそのうち紹介することもあるだろうしな?」
クラインは、そう言って笑っていた。
リュウキこの目の前の男は本当に良い奴だと感じた。
少なくとも……数あるネットゲームの中で出会ったプレイヤーの中でも……格段に良い。
(10,000人しかいないからかな……。でも、オレは運がよかったのかもしれない)
そう思っていた。もしかしたら……爺やが、この2人と自分を引き合わせてくれたのかも……とも思える程だった。
(……ってそんなわけ無いよな)
リュウキはその考えを一蹴した。幾ら彼でも出来る事と出来ない事がある。そして、この出会いは意図しての事、とは思えないしありえるはずは無いから。
「悪いな……ありがとう」
キリトは分ってくれた事を感謝していた。
「オレもだ。今までいろんなオンラインゲームをプレイしてきたが……。アンタみたいなプレイヤーは少ない」
リュウキも同様にそう返していた。その言葉の中には感謝している様にも聞こえてくる。
「おいおいおい。礼を言いたいのはオレの方だって。それにオレみたいなプレイヤーなんてごまんといるさ。俺の仲間はそんな連中だ」
クラインはそう言って笑うと2人の肩をつかむ。
「……ありがとな?この礼はいつか必ずする。精神的にな?」
「はは……」
「……期待しないでまってる」
そう言って握手を交わしログアウトしようとした時だ。
ある
異変
(
・・
)
に気がついたのだ。
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