第14話
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「普通、魔力の集束は自分の魔力しか使えないのですわ」
なるほど、他人の魔力まで集束していたからリアス先輩は考えているのか。朱乃先輩説明ありがとうございます。
「グレイフィア、この現象に心当たりはある?」
「・・・・・・かなり昔に廃れた技術に他人の魔力の残滓を使う方法があります。おそらくそれではないかと」
「それの名前は?」
「彼女は魔力融和と呼んでいました。これの優れた点は戦闘時に魔力が尽きることがないことです。相手が魔力を使用すればするほど、自身の使える魔力が増えるのですから道理ですね。自身の魔力と他人の魔力を打ち解け合わせる技法」
僕そんな技術使ってたんですか・・・・・・。
「そんな技術ならなぜ廃れたの?」
「使用がまず不可能だからです。まず、術者は魔力の集束が極めて優れていることが条件です。さらに術者の魔力自体の親和性、柔軟性が非常に高くなければいけないのです。個人の魔力は千差万別です。同じ形質の魔力は存在しないと言っていいでしょう。そんな人によって形質の違う魔力を自分の魔力として扱うには、自身の魔力の形質を自在に変化させる必要が出てきます。そんなことはまず不可能なのです。現にこれの使い手は渚様が現れるまで一人でした」
「使い手の名前は?」
「エヴァンジェリン・マクダウェル。すでに滅ぼされた吸血鬼で、私の古い友人です・・・・・・。彼女が言うには“強さも弱さも善も悪も光も闇も受け入れることができればこの技法は真に完成する”そう言っていました。結局、彼女は完成させることができませんでしたが」
しんみりした空気になった。誰も、口を開かない。
「渚様」
「は、はい!」
「できれば、彼女の残した技法を完成させてください。私では、できませんでしたから・・・・・・。それでは、そろそろ失礼させていただきます」
グレイフィアさんはお辞儀をして、魔方陣の中に消えていった。
「・・・・・・さあ、パーティーを再開するわよ!」
リアス先輩がしんみりした空気を払拭するように言って、パーティーは再開された。
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パーティーも終わり、今は後片付けだ。現在部室には僕とリアス先輩だけ。ほかのみんなはごみを出しに行ってしまった。僕も行こうとしたのだが、僕は部室の掃除を任せられたので、掃除中だ。
「ナギ、今回は本当にありがとう」
掃除中の僕にリアス先輩がお礼を言ってきた。
「あなたがいなかったら、たぶん私は負けていたわ」
掃除する手を止めて、リアス先輩の方を見る。いつも強気なリアス先輩が弱気なことを言うなんて思わなかった。
「気にしないでください。一方的と
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