第14話
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のが無難だろう。
「なら、いいわ」
心配してくれるのは素直にうれしいな。
「それはともかく、朱乃? ナギから離れたらどうかしら?」
朱乃先輩をリアス先輩が若干睨みながら言う。
「あら? 別にナギくんが嫌がってるわけではないのですから、いいじゃないですか」
僕の左肩の上に顎を乗せながら、朱乃先輩はそう言った。朱乃先輩の顔がすぐ近くにあって、かなりドキドキする。それにより胸がより一層背中に押し当てられた。柔らかい感触が背中に広がっていく。
「そういう問題じゃないのよ。いいから、ナギから離れなさい!」
「嫌ですわ。ナギくんは私が先に目を付けたんですもの。あとから来たリアスの場所はありませんわ」
なんか、二人の雰囲気がだんだん悪くなっているんだけど・・・・・・・。兄さんとアーシアさんは二人の世界に入っているからいいとして、祐斗と小猫ちゃん、助けてくれ・・・・・・・。
視線で二人に訴えるが、二人はこちらを一瞬見ると目をそらした。
あれ? もしかして、見捨てられた?
「朱乃・・・・・・何度も言わせないで。ナギから離れないさい」
「嫌ですわ」
二人の間に火花が散っているように見えた。誰かこの二人を止めてください。
「お嬢様、その辺でおやめください」
部室の魔方陣が輝いて、そこからグレイフィアさんが現れた。あなたは救いの神だ!
「何か用かしら? グレイフィア」
グレイフィアさんが現れたので、全員が何か話があるのだろうと聴く態勢になった。朱乃先輩も僕の背中から離れる。
「ライザー様の一件についてのご報告です。約束通り、レーティング・ゲームに勝ったのでライザー様とお嬢様の婚約の話は正式になくなりました。しかし、学校を卒業したらまた、結婚の話が出ると思うのでそこはご留意ください」
「わかったわ」
リアス先輩が笑顔でうなずいた。嫌な相手と結婚することがなくなってうれしいのだろう。
「あとは、夏休みに入ったら一度冥界にお帰りください。私からの報告は以上です」
「そう、ご苦労様。あと、少しグレイフィアに意見を訊きたいことがあるのだけれど」
「なんでしょうか?」
「ナギのことなんだけど」
「僕ですか?」
グレイフィアさんと話していたはずなのに、僕の方にも話が来るとは思わなかった。
「ええ、あなた、ライザーに『神討つ剣狼の銀閃』を放った時、私たちの魔力残滓まで集束していたわよね?」
「ええ」
「やっぱり・・・・・・ナギは他人の魔力残滓まで集束できるのね。だから、虹色のように見えた・・・・・・」
顎に手を当てて考え込むリアス先輩。何かおかしいのだろうか?
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