第13話
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屋上の貯水タンクに衝突する。すぐさまアーシアさんが駆け寄ってきて僕を癒すが、その途中でライザーの炎にやられてしまった。
「キャアァァァァァ!」
『リアス様の「僧侶」一名、戦闘不能!』
アーシアさんは僕のお腹の傷だけは完璧に治療したようで、何とか立ち上がることができた。
―バンッ!
「アーシア!」
屋上の扉を勢いよく開け放って、兄さんが登場した。そこで見たライザーの炎に唖然とする。
「ナギ! もういいわ! 下がりなさい!」
後ろでリアス先輩が叫んだ。
「リアスの言うとおりだ人間。お前は人間にしてはよくやったよ。この俺に本気を出させたんだからな。だから、もう眠れ」
ライザーもそれを促すように言う。
「すぅ・・・・・・・・はぁー」
僕はそれを無視して、離れたことによりようやく満足に据える空気を深呼吸で取り込む。そして『鞘に収まりし魔剣』を構えた。
「そうか・・・・・・それがお前の答えか・・・・・・・。ならこの一撃で眠れ!」
そう言って、ライザーは炎を集め始めた。人を焼き尽くすには十分以上な炎がライザーに集う。
「ナギ! お願いだから下がりなさい!」
「部長の言うとおりだ! いくらなんでもヤバイってッ!」
「大丈夫ですよ、二人とも・・・・・・・。約束しましたでしょ? リアス先輩、力になるって」
後ろにいる、リアス先輩にそう答えた。兄さんは首をかしげている。
「リアス先輩には、兄さんを助けてもらった恩がありますからね。だから、リアス先輩が困っていて、僕はそれを助ける約束をしましたから。だから、僕はあなたために戦います」
「約束がなんだって言うんだ。お前はこの一撃で終わるんだよっ!」
僕はそれに対して何も答えず、代わりにこう言った。
「ひとつ教えてあげるます。僕は約束は絶対に破らないようにしているんだ」
「だから、なんだ? 『鞘に収まりし魔剣』で何とかできると思っているのか?」
ライザーが嘲笑するように言う。
「そんなことは関係ない。・・・・・・・一方的だったけど、でも、ただ僕は何が何でも約束は守るだけだ!」
その言葉を皮切りに、僕の髪は銀色に染まっていく。結んでいたゴムは纏う魔力に耐えきれず、弾け飛んでしまい、ポニーテールから背中のなかほどまでに伸びたストレート髪型になった。
「『白銀魔術礼装』」
僕は静かにつぶやいて、魔術を発動する。誰にも穢せる事の無い聖なる意思をその身に宿し、持ち主に対して作用する類の、あらゆる状態異常系統のものを完全無力化させる魔術。
とりあえず、これでやけどの心配は
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