第11話
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? ―――キャァ!」
無防備な背中に鞘に収まりし魔剣による一撃を叩き込んだ。彼女はもろにくらって、吹き飛んでいった。
しかし、いかに無防備で僕自身を魔力で強化した状態だったといえど、鞘に収まりし魔剣ではやはり攻撃力に欠けるようだ。その証拠に彼女は、瞳に憤怒の炎を宿りながらこちらを睨んでいる。
「よくも、やってくれましたね・・・・・・・・。ここからは手加減しませんわ!」
ぶれた視界には僕を完全に囲むように爆発が起きている。僕はその場を転がるように退いた。
―ドドドドドドドドドドドドドドォンッ!
すると先ほどよりも短い間隔で、連続した爆発が起こった。あのままあそこにいたら確実にやられていただろう。
「これも避けますか・・・・・・・なら、次はこれです!」
―ドォン! ドォン! ドォン! ドォン! ドォン!
今回は先ほどのように短い間隔ではないが、避けた先を爆発させて追いこんで行くつもりらしい。このまま避けることは可能だが、避け続けても意味がないのでここら辺で仕掛けるとしよう。
魔力放出を細かく行い、爆発を避けながらどんどんユーベルーナへと接近していく。すでに僕の手から鞘に収まりし魔剣は消えており、代わりに右手に魔力を纏わせはじめた。
「ええい! 当たりなさいッ!」
『ライザー様の「兵士」3名、戦闘不能!』
突然アナウンスが流れた。どうやら祐斗か朱乃先輩がやってくれたらしい。
「本当に遊んでいられなくなりましたわね」
ユーベルーナは次々と爆発を起こすが、見える範囲は四次元視で、見えない範囲はすべてを知るもののおかげで、察知できるので、すべてを回避する。
回避しながら近づいていき、ついにユーベルーナはとの距離が5メートルほどになった。この距離では自分もまきこむ可能性があるので、彼女は自身の得意魔術である爆発を使うことができない。つまり、爆発がやんだ。
「この―?―」
別の魔術を発動しようとしたユーベルーナに、左手で掌底を叩き込んで弾き飛ばす。
「グハッ!」
そして、吹き飛んでいるユーベルーナに右腕に纏わせた魔力を解放した。
「『神討つ剣狼の銀閃』ッッ!!!!」
―ゴォォォォォォォォォォォォッ!
僕の右腕から、膨大な量の銀色の魔力が放たれた。以前、堕天使に使った時より圧縮率が上がっているので、比例して威力も上昇している。
ユーベルーナは辛うじて、防御の魔術を発動したようだが、入念に準備していたならともかく即興の防御ではなすすべもない。|神討つ剣狼の銀閃《フェンリスヴォ
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