第11話
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ーン》」3名、「戦車」1名、戦闘不能!』
グレイフィアさんの声がフィールドに響いた。
「お見事です」
「あらあら、ありがとうございます」
下を見ると、兄さんが小猫ちゃんから距離を取られていた。あんな技を使ったんだから当然だろう。
「・・・・・・兄さん、ハーレム王になるとか言いながら、女の人に嫌われそうな技を使ってるのはなぜでしょうか?」
「それは、イッセーくんがスケベだからですわ」
一発で納得する返答だった。
『みんな、聞こえる? 朱乃が最高の一撃を決めてくれたわ。これで最初の作戦はうまくできたわね』
リアス先輩が考えた作戦は、重要地点を破壊すること。そして、それに相手の眷属を巻き込むことだった。それによっていきなり4人も倒せたのはいい出だしだろう。
『あの雷は一度放ったら二度目を打つのに時間がかかるわ。連発は不可能。まだ相手の方が数では上よ。朱乃の魔力が回復したら、私たちも前に出るから、それまで各自お願いね。ナギはしっかり朱乃を守るのよ』
「了解です」
部長に返事をして通信を切った。
「よろしくお願いしますね、ナギくん」
「任せてください――ッ!」
すべてを知るものが警鐘を鳴らす。方向は小猫ちゃんと兄さんのいる方だ。
「ナギくん?」
朱乃先輩が不思議そうな顔で僕を見てくるがそれに応えている暇はない。僕は兄さんと小猫ちゃんの方に急降下した。重力と魔力放出の推進力を得た僕は瞬く間に兄さんたちのもとに降りる。
「渚!?」
「先輩!?」
驚いた二人をしり目に、僕は距離の近い兄さんを突き飛ばした。兄さんは突然のことでなすすべもなく突き飛ばされる。あとは小猫ちゃんだが、すべてを知るものの鳴らす警鐘が一層大きくなる。このままでは間に合わない。僕は小猫ちゃんを庇うように押し倒して、魔力障壁を急速に構築した。
―ドォンッ!!
直後、障壁に爆発が叩きつけられる。急ごしらえの障壁では完全に衝撃を防ぐことができずに、地面に着いた腕が耐え切れなくなり、肘を着く形になるが、なんとか防ぐことができたようだ。
「ぎりぎりセーフかな」
下を見ると小猫ちゃんの顔がすぐ目の前に。ほんのちょっと5cmほど近づけばキスができるだろう。
普段表情があまり変わらない小猫ちゃんもこれは恥ずかしいのか顔を赤くしている。僕もつられて顔が赤くなるのを自覚した。
「な、ナギ先輩・・・・・・?」
「大丈夫、小猫ちゃん―――ッ!?」
心なしか瞳が潤んでいるように見え、小猫ちゃんが蠱惑的に見えた。女の子ではなく女の表情とでも言えばいいのだろうか? 戦闘中にもかかわらず、生つばを飲み込ん
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