第10話
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かじゃない。だからこそ負けられないわ。勝たないといけないの」
部長は自分に言い聞かせるように言った。すごいな・・・・部長は。
「俺はダメです。山に来てから・・・・・てんでダメです」
「イッセーさん?」
「修行して強くなっているような気はします。でも、それ以上にみんなとの差を感じるです。剣の修行では、木場や渚のすごさがわかります。魔力の修行では俺の隣でアーシアはどんどん成長しています。俺にはなにもできなくて・・・・・・・赤龍帝の籠手があるから、大丈夫だ! って強がってみたりして・・・・・・」
「兄さん・・・・・・」
「イッセー・・・・・・」
俺はいつの間にか涙を流していた。みんなに比べて俺は弱すぎるのが悔しくてたまらない。
「どうしよもなく、俺が弱いってことがわかって・・・・・・」
「そんなことはありません!」
俺の言葉を遮ったのは、アーシアだった。
「イッセーさんは弱くなんかありません! イッセーさんは私を助けてくれました。友達になってくれました! そんなイッセーさんが弱いなんてことありません!」
「その通りよ。あなたは弱くなんかない。とりあえず、今は眠りなさい。明日、あなたに自信をつけさせてあげるわ」
アーシアが俺に抱き着いてくる。その温もりを感じられただけで今は十分だった。
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翌日
「赤龍帝の籠手を使いなさい」
部長が俺にそう言った。この山に入ってから使用を禁止されていた赤龍帝の籠手の使用が許可された。
「相手は祐斗でいいわね」
「はい」
木場が一歩前へでる。
「イッセー、模擬選を開始する前に神器を発動しなさい。発動から二分後、戦闘開始よ」
「は、はい」
言われるがままに赤龍帝の籠手を発動させた。以前にどれだけ倍加できるか試したが、せいぜい5分が限界だった。部長曰く、「積載量を越えた」と言うことらしい。倍加に俺自身がついていけなくなったということだ。
「イッセーさん、がんばってください!」
アーシアの声援が聞こえた。
二分後
「イッセー、ストップよ」
部長が俺に赤龍帝の籠手を止めるように指示してきた。
「いくぞ、赤龍帝の籠手!」
『Explosion』
赤龍帝の籠手から音声が響くと、今まで感じたことがないような尋常じゃない力が湧いてきた。
「その
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