第10話
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か。前者は神や魔王クラスの力か、光のような悪魔の苦手なものが必要。後者はライザーが倒れるまでこちらが保つこと。フェニックスでも精神までは不死身ではないから、精神を押し潰せば私たちの勝ちね」
「僕の神討つ剣狼の銀閃は?」
「たぶんそれでも無理だわ。ナギのすべての魔力を使えば話は別でしょうけど、戦場ではそんなことは不可能だもの」
確かに、戦場では予想のつかないことも起きるだろうから厳しいな。そう言えば、前から疑問に思っていることを聞いてみよう。
「部長」
「なにかしら?」
「どうしてライザーのことを嫌っている・・・・・・・・っていうか、今回の縁談を拒否してるんですか?」
部長は俺の問いに嘆息した。お家の事情なんかはよくわからないが、無下に断れないものだと思う。
「それは僕も思いました」
俺の疑問に渚も同調する。
「・・・・・・・・私は『グレモリー』なのよ」
「なるほど・・・・・・・・そういうことですか」
渚はわかったようだけど、俺にはよくわからない。アーシアも?を浮かべている。
「どういうことなんだ? 渚」
「つまり、リアス先輩は『グレモリーのリアス』としてではなく、『ただのリアス』として見てもらいたい。ただのリアスという一人の女の子として、愛してもらいたいんですね」
「ええ、そうよ。私はグレモリーに誇りを感じているわ。でもそれは私自身を殺している。私はナギが言ったように、グレモリーを抜きとして私を愛してくれるヒトと一緒になりたいの。ライザーは私のことをグレモリーのリアスとして見て、そんな私を愛してくれている。それが嫌なのよ。矛盾しているけど、それでも私はこの小さな夢を持っていたいわ」
部長はそう言って黙ってしまった。何か言うべきだろうが何も思いつかない。
「僕はリアス先輩のこと、リアス先輩として好きですよ」
そんな中、渚がそう言った。それを聞いて部長は目を丸くしている。
「グレモリー家のこととか、悪魔の社会のことはわかりません。っていうか人間の僕には、あまり関係がありませんからね。僕にとってはリアス先輩はリアス先輩で、それ以上でもそれ以下でもありません。僕はいつものリアス先輩が好きですよ。きっとほかのみんなも」
さすがは渚だな。俺が言いたいようなことを言ってくれたぜ。しかし、部長の顔が真っ赤になっているんだが大丈夫だろうか?
「リアス先輩? 顔が赤いですけど大丈夫ですか?」
「な、なんでもないわ!」
あわてて、頭を振る部長。
「しかし、天才の部長の初陣がそんな奴なんて、前途多難ですね」
「天才って言葉は好きじゃないわ。私の力はグレモリー家と私のものよ。神からもらったものなん
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