ALO編
episode5 アルン、旅の終わりに
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気にしてんだぞ……と二人が話していることに心の中で突っ込んで。
……唐突に、閃いた。
俺の小柄なアバター。世界樹の高さ。
上の枝まで届かない原因である、飛行制限。そうだ。
「……なあ、二人とも。ちょっといいか?」
「ん? どうしたんです?」
『なんでしょう?』
「……人を集めてくれないか? ……そうだな、二人程。一人は巨人型の出来るだけ大柄な奴。もう一人は…ブロッサムよりも体格が良ければ大丈夫だ。……目算、五人で行けるだろう。とりあえずそれで試してみたい」
「?????」
『何をおっしゃられているかは分かりましたが、何故でしょう? 理由を説明して頂けますか?』
ショッキングピンクの髪の上にクエスチョンマークを浮かべたモモカは放っておいて、なんとか付いてきているらしい(それでも切れ長の目がいつもよりさらに細められているが)ブロッサムに説明する。
「滞空制限的に、誰が飛んだって上の枝には届かない。ブロッサムが俺を抱えて飛んでも、たぶん無理だろう。だが、もっと人数を増やせば? たとえば、」
『五人で……そうですね、全員が肩車でもして順に飛行していけば』
「上まで行けるかもしれません!!!」
最後はモモカにも分かったらしい。二人はすぐに頷き、嬉々として人を探しに行く。これで何とか世界樹の上には行けそうだ。もしかしたらそのまま中に入れるて、探索まで出来るかもしれない。そう考えながら、俺は再びスクリーンショットの準備を始めた。
◆
結論から言おう。
上には、入れなかった。
ぎりぎりのところでシステム管理者に勘づかれたのだ。
だが、それでも、何の収穫もなかったわけではなかった。
……収穫は、あった。
誰にも言えない、言えるはずのない、とんでもなく大きな、収穫が。
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