暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜無刀の冒険者〜
ALO編
episode5 アルン、旅の終わりに
[4/4]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
気にしてんだぞ……と二人が話していることに心の中で突っ込んで。


 ……唐突に、閃いた。

 俺の小柄なアバター。世界樹の高さ。
 上の枝まで届かない原因である、飛行制限。そうだ。

 「……なあ、二人とも。ちょっといいか?」
 「ん? どうしたんです?」
 『なんでしょう?』
 「……人を集めてくれないか? ……そうだな、二人程。一人は巨人型の出来るだけ大柄な奴。もう一人は…ブロッサムよりも体格が良ければ大丈夫だ。……目算、五人で行けるだろう。とりあえずそれで試してみたい」
 「?????」
 『何をおっしゃられているかは分かりましたが、何故でしょう? 理由を説明して頂けますか?』

 ショッキングピンクの髪の上にクエスチョンマークを浮かべたモモカは放っておいて、なんとか付いてきているらしい(それでも切れ長の目がいつもよりさらに細められているが)ブロッサムに説明する。

 「滞空制限的に、誰が飛んだって上の枝には届かない。ブロッサムが俺を抱えて飛んでも、たぶん無理だろう。だが、もっと人数を増やせば? たとえば、」
 『五人で……そうですね、全員が肩車でもして順に飛行していけば』
 「上まで行けるかもしれません!!!」

 最後はモモカにも分かったらしい。二人はすぐに頷き、嬉々として人を探しに行く。これで何とか世界樹の上には行けそうだ。もしかしたらそのまま中に入れるて、探索まで出来るかもしれない。そう考えながら、俺は再びスクリーンショットの準備を始めた。





 結論から言おう。
 上には、入れなかった。
 ぎりぎりのところでシステム管理者に勘づかれたのだ。

 だが、それでも、何の収穫もなかったわけではなかった。

 ……収穫は、あった。
 誰にも言えない、言えるはずのない、とんでもなく大きな、収穫が。


[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ