第百二話 どっちもすげえ攻防だな!
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
に向ける。
「『放電(ディスチャージ)』!」
指先から電撃が迸る。
シャオニはサッと避けると、また何かを飛ばす。
「さっきから何を飛ばしてんねん!」
タイセーはまた剣で斬り落とす。
すると、斬ったものが空中で揺れる。
それをタイセーは目を細めて観察する。
「……髪?」
「正解だよん!」
シャオニは髪の毛を触ると、何本かスルリと抜く。
そしてまた投げる。
その様子を見ていたミラニは「あれはこの間の」と思い出していた。
初めてシャオニと会った時も、彼女は髪の毛を魔力でコーティングして硬化させて投げつけていた。
それなりの硬度なので、何もせず受けるとチクリでは済まないだろう。
それを判断したのか、タイセーは丁寧に防御する。
(シャオニちゃんの武器は髪の毛ってことかい!)
シャオニはこの場にいる者達と同じように剣を携えているわけではない。
恐らく彼女は肉体そのものが武器なのか、生粋(きっすい)の魔法士なのかどちらかだろうと判断する。
タイセーはそう判断して、さらに間合いを詰める。
遠距離では分(ぶ)が悪い。
近距離戦に持ち込み、有利に事を運ぶ。
そう考えて剣を盾に前へ進む。
シャオニはその彼の様子を見てニヤッと笑う。
「あんま近づいちゃ、ヤだよん!」
今度は両手で髪を投げつける。
「そんなもん効かへんわぁ!」
剣を大きく振って飛んできた髪を弾く。
すると、その間にシャオニは大きくジャンプする。
ちょうどタイセーの真上に位置する。
「何処や!? 上か!?」
ドンピシャでシャオニを見つける。
「ありゃりゃ、見つかっちゃったよ!」
言葉とは違い、全く焦りは見せてはいない。
「今度は多いよぉ〜!」
すると、シャオニは体を激しく回転させる。
その彼女から物凄い量の髪の毛が射出される。
「『髪雨(ヘアーズレイン)』だよん!」
あまりの量にギョッとなるタイセー。
「ハゲんでそれ!?」
「変な心配しとる場合ちゃうやろ!」
セイラはタイセーに向かって怒声をぶつける。
『髪雨(ヘアーズレイン)』は、そのまま真っ直ぐ落ちてくるのではなく、楕円(だえん)を描き逃げ場を作らないように向かってくる。
「しゃあないな!」
タイセーは体から魔力を放出させる。
それが電撃になり、また色が徐々に白くなっていく。
それが彼の上空を守るように広がる。
そこに『髪雨(ヘアーズレイン)』が沈もうとする。
そして髪がソレに触れると、一瞬のうちに蒸発する。
何
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ