第百話 おお〜、すっげえバトルだな!
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てミラニを見つめる。
確かに先程の攻防では、セイラのナイフを剣で防御していたが、今は全てを避けている。
「一体何で…………そうか!」
「何か分かったのですか?」
「ああ、間違ってなきゃな」
「教えて下さいです」
クィルだけでなく、その場にいる者全員が闘悟の口元に注目する。
「多分、あれが水でできてるからじゃないか?」
「……どういうことですか?」
「剣じゃ防げねえんだ。水だからすり抜けちまうんじゃねえかな?」
「な、なるほどです」
皆は闘悟の解説に納得しているようだ。
実際闘悟の解説は的を得ていた。
セイラの持つ剣は水でできていて、固体ではなく液体なので、固体である剣では止められずすり抜けてしまうのだ。
耳を澄ませてみると、モアとフレンシアの声も聞こえる。
どうやら、闘悟達と同じ疑問を浮かんで、それをフレンシアが解説をしているようだ。
彼女の解説も、闘悟と同じ見解だった。
観客達もその解説を聞いて何度も頷いている。
その解説中もミラニ達は闘っている。
「はあっ!」
「くっ!」
「ああもう! ホンマ知り合いとはやり辛いわ!」
セイラは、未だ防戦一方のミラニよりも優位に立っているはずなのに、どうしてかイラついている。
ミラニがことごとく避けるので悔しい思いをしているのだ。
「ほとんどの者は、その水刃の特性に気づかないからな。気づいた時は一太刀(ひとたち)受けている」
「う〜ミラニちゃんにはバレてんもんなぁ」
悔しそうに口を尖らせる。
「だがそれはお互い様だ」
「へ?」
「先程から絶対に私から離れないようにしているだろう?」
「ふふん、そりゃそうやって! ミラニちゃんのアレは怖いしな」
「ふっ、互いにやり辛いな」
二人は視線を交わすと、今度はミラニが剣を納めて距離を取る。
「させへんって!」
セイラはミラニに近づく。
するとミラニは『火の矢(ファイアアロー)』を地面に向けて放つ。
ドゴォッ!
地面が爆発したかのように弾ける。
激しい音と共に爆煙(ばくえん)が舞う。
セイラは片手を上げ、飛んでくる破片から目を守る。
しかし、目の前にミラニの姿がいなくなっている。
「や、やってもた! どこや!?」
セイラは必死になって周囲を確認するが、見当たらない。
「上やでっ!!!」
タイセーの叫び声でセイラはハッとなり上空に視線を向ける。
そこには納めた剣の柄に手を掛けたミラニがいた。
「跳んどったんか!?」
そう、ミラニはセイラの視線を一時的に遮ると、そのまま空高く跳び上がったの
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