TURN70 ドクツ軍の崩壊その一
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TURN70 ドクツ軍の崩壊
太平洋軍の快進撃は続き遂にはワシントンに迫ろうとしていた。だがその快進撃の中でエルミーは暗い顔だった。
その彼女に秋山が声をかけた。
「お気を確かに」
「すいません」
「総統が表に出られました」
今丁度艦内テレビで演説をするレーティアが出ている。秋山はそのレーティアを見ながらエルミーに話すのだ。
「ですから」
「安心していいですね」
「ドクツは挽回できます」
エルミーを気遣っての言葉だ。
「ですから今は」
「もうすぐワシントンに進軍ですね」
「ガメリカとの戦いはこれで終わりです」
「そしてですね」
「はい、太平洋の戦いはこれで終わりです」
「ガメリカを倒したなら中帝国も講和の席に就きますね」
「水面下ではもう交渉しています」
ガメリカはもうアメリカがこちら側にいる、ワシントンを陥落させれば戦争が終わることはもう明らかであるのだ。
そしてそれに加えてなのだ。
「中帝国もガメリカが降伏したならば」
「その時に即座にですね」
「講和となります」
「太平洋での戦いは間も無く終わりますね」
「そうなっています」
「秋山さんはこの戦い勝てると思っていましたか?」
「正直望み薄だと思っていました」
これは東郷もだ。日本帝国が太平洋で勝ち残ることはまず無理だと思っていたのだ。
だが彼等は生き残った、そして今なのだ。
「奇跡に等しいです」
「実は私も」
「デーニッツ中将もですね」
これが今のエルミーの階級だ。
「我々の戦いについては」
「まさか。ここまで至るとは」
やはり思っていなかった。
「まさに奇跡ですね」
「やはりそうですね」
「インド洋、そしてガメリカでも勝ち残りましたから」
「答案アジア、オセアニアだけでも大変でしたが」
「しかし全ての戦いに勝ち残りました」
「やはりそれは奇跡ですね」
「奇跡を起こせるだけの力があったのです」
日本帝国にそれがあった。エルミーは今そのことをはっきりと感じ取っていた。
そのうえで考えを切り替えてこう秋山に答えた。
「だからこそ今に至れたのです」
「奇跡を起こせる力ですか」
「まず魚を使いましたね」
「はい」
魚達を艦隊に組み入れる、これは確かに画期的だった。
「そしてコーギーさんやアストロパンダさんも提督にされましたし」
「どちらも苦肉の策でしたが」
「しかしそれが序盤の快進撃の要因となりました」
戦える戦力となったからだ。
「それから次々に国家と提督を加えられ」
「戦力を増強させていけました」
「それが続いて中帝国に勝利した後で東南アジア、オセアニアを独立させ」
「インド洋もまた、ですね」
「そうです。ガメリカもハワイにおい
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