第四章 空白期編
第百六話 『魔弾の射手』
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それから私達は隊舎に戻ると調理場を借りて久しぶりに大人数用の料理を振舞った。
それを食べてヴァイスさんが、
「ッ!? シホさん、これすごい美味しいっすね!」
「うん。とっても美味しいね。お兄ちゃん」
「さすがだな。いつもながら素晴らしい腕だ」
ヴァイスさんとラグナちゃんとシグナムからそんな言葉をもらう。
嬉しいものね。
「それとシホさん。その“ヴァイスさん”ですけどなんか聞いていてどうにも呼びにくそうですからヴァイスのままでいいっすよ…?」
「え? いいの?」
「ええ。俺は気にしませんから」
「そう? なら私もヴァイスって呼ばせてもらおうかしらね。そっちの方が気を使わなくていいから」
「こちらこそ。これからもよろしくお願いします、シホさん」
「ええ、ヴァイス」
そして私達は友人関係になったのだった。
◆◇―――――――――◇◆
…本来の歴史であればヴァイスはラグナの左目をミスショットで傷つけてしまい後悔して銃をろくに握れなくなってしまうハズだった。
だがシホの存在がヴァイスを知らず知らずのうちに救っていた。
この世界の彼も結局は一度狙撃手としては引き下がったが、それでも普通に構えられるしトラウマもないからやろうと思えばすぐに部隊に復帰できるだろう。
これからもシホ達のなにかのきっかけ、行動があるとすれば歴史は少しずつ変わっていくだろう。
すでにシホ達の介入という布石によって本来の歴史はすでに意味をなさず辿っていないのだから。
そしてこれからも本来の歴史を変え続けるのだろう。
それでも世界は黙認する。
それもひとつの世界の在り方だというのだから…。
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